チェルビーノ(マッターホルン)
 モンテ・ビアンコ(モンブラン&シャモニー)

 チェルビーノ(マッターホーン)

 ホテル出発時の天候は降ったりやんだり、途中では薄く青空が覗き淡い期待をもたせたが、チェルビーノ(マッターホーンのイタリア名)麓の町チェルビニアに着くころは雨。

 ロープウエイを2回乗り継ぎ、標高3,480mの展望台プラトー・ローザに着くも、雷雨で視界ゼロ。イタリアからマッターホルンを眺望することは叶いそうにもない。

 ロープウエイ終点の屋上に出る。足元に黄色く引かれた幅10cmほどの一本の線。その線の左はイタリア、右はスイスと表示されている。両国のここは国境だ。早速シャッターを押し記念撮影。

 そこから雪上に降り立ちスイス側の山小屋に向う。ツアー参加者のうち山小屋に向かうのはふたりだけだった。雪の下り坂をこわごわと歩き、山小屋の前から辺りを見回すが山は見えず、手近の雪を写すだけだ。

 帰途のロープウエイから見える風景も僅かな範囲だ。チェルビニアに戻り街の風景と少し見えた氷河で、今日の予定は終了。イタリア側から見えるはずだったマッターホルン観光は幻に終わった。


 モンテ・ビアンコ(モンテローザ&シャモニー)

 今日の天気予報も北イタリアは雷雨。しかしホテルの窓から見える山の上は晴れて青空が見える。しかし右手モンテ・ビアンコ方向の山には雲が多くかかっている。

 淡い期待を抱きながらホテルを出てクールマイヨール Courmayeur にあるモンテ・ビアンコ(モンブランのイタリア名)のロープウエイ乗り場ラ・パルドへ。

 切符売り場の話では、3回乗り継いで行く標高3,470mのエルブロンネルまでは運行しているが、そこからフランス側の標高3,843mの展望台エギューユ・デュ・ミディに行くかわいい4人乗り3重連のゴンドラは運行していないとのこと。

 そこでエルブロンネルまでロープウエイで往復した後、モンブラントンネルを通過してシャモニーへ。そこからエギューユ・デュ・ミディ展望台に行くことになった。

 クールマイヨールからエルブロンネルまで、ロープウエイからの視界も好くない。エルブロンネルについても外にでられない。やむなくロープウエイを後ろに来たことを証明するための記念写真を写し、絵葉書を買っただけで引き返した。

 昼食後に上ったエギューユ・デュ・ミディ展望台、到着は14時35分。やはり眺望はきかない。フランスからイタリアに続く短い橋上では雪が舞い降りてくる。やはりモンブランは雲隠れしたままだ。

 展望台からモンブラン方向を凝視したら、かすかに見える山裾から雪の降る中ザイルでつながった男女ふたりが、互いに協力しながらこちらに向ってくる光景がかすかに見えた。

 しばらくして展望台に到達したふたり、男子が女性を胸にだいて抱擁したしたときの女性の笑顔は、苦難を乗り越えた後のなんともほほえましい穏やかなものだった。僅かにかわした会話によるとイギリスから来たのだと。

 程なくエルブロンネルへ行くゴンドラ乗り場に着く。そこでみたのはエルブロンネルからの4人乗り3重連のゴンドラが動いている! 乗ることも叶わなかったが写真には収めた。

 シャモニーへ下るゴンドラから僅かに氷河が見えたので、記録しておこうとシャッターを1回押した。1月に訪れて見た、快晴の青空と真っ白なモンブランが思い浮かんだ。

 シャモニーの街は曇り。自由時間に散策。教会を入れて1枚パチリ。イタリアのホテルへ向かうバスの中からモンブラントンネルの出口付近も写真に収めた。大型バスのトンネル通過料金として片道120ユーロ支払ったとの車内放送があった。


 以前訪れたマッターホーンもモンブランも雲ひとつもない青空だったが、今回はその姿すら見ることができず観光終了となった。 

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