オーロラ(イエローナイフで撮影)




2009.9.28 イエローナイフ

 イエローナイフで大きくアクティブで長い時間活動したオーロラを見た。写真撮影は大変な油断で今回も失敗したのだが、本当に満足したすばらしいショーだった。

 到着当日早速
Ingraham Trail を Hidden Lake までの60kmを走り、観測と撮影に適した場所を数ヶ所見つけた。初日は出かけて待機したものの雨が降り出したので宿に引き返した。

 2日目はしとしとと雨が降り続く。降り止んだら出かけようと考えていたが、夜半を過ぎ、日にちが変わっても雨。出かけることにもならなかった。

 3日目は曇り。とりあえず出かけてみようとなった。22時30分に予定の観察場所に着くも雲が空全体を覆っている。しかしところどころオーロラらしきものが見える。

 もどなく雲が切れていく。23時10分月が沈みオーロラ観察の環境は整ってきた。動きは少ないがオーロラがあちこちで発生して目を楽しませてくれる。0時を過ぎて大分冷え込んできた。足も疲れたから今日はそろそろ引き上げようかと声がかかる。

 まだオーロラが見えるのだから、もうしばらく居ようよ。寒くて足が疲れたのなら車の中に入ったらと。妻と義妹は車の中へ。私は体の寒さ対策は万全だったのでひきもきらず現れるオーロラを見上げたり、写したり。

 0時30分を過ぎたころ湖の上に大きなオーロラが現れた。湖にオーロラが写っている。今までよりも動きが早い。見る見る反対の山側に移っていく。しかも渦を巻きながら。レンズは16mmだがオーロラの一部分しか入らない。

 突然オーロラのシャワーが降り注いできた。動きが実に早い。真上に巨大なオーロラが激しく舞う。下から突き刺すようなオーロラが何本も上に上がっていく。空一面がオーロラだ。

 歓声を上げ興奮しながらオーロラを見る。真上だ。右だ。左だ。あわただしく首を回す。さまざまな形状のオーロラが発生している。

 カーテン状のオーロラが音もなくゆれる。右から左にたなびいていく。美しく可憐な情景が出現している。太くたくましいオーロラが地上から天に上がっていく。

 1時30分を過ぎたころ主演の演技は終了し華やかな舞台は彼方に去ったようだ。まだ揺らめいているオーロラがあるけれども終演に向けて次第に動きが小さくなってきた。2時になったので大きな感動を心に留めて引き上げることにした。

 翌朝宿で聞くとイエローナイフ市街地は曇りでオーロラは見えずと。我々の観測地点よりも市街地に近いオーロラ観測施設でも雲の影響があったそうな。少し遠出をして本当によかった。

 4日目は本降りの雨。滞在中天候には恵まれなかったのか。そのときだけ雨が上がり雲が切れたのだから恵まれたのか。すばらしいオーロラを見ることが出来て感激している。

 今回もオーロラ撮影は大失敗だ。出かけるときは曇り空だったからオーロラが見えるとは考えていなかった。そのため寒さ対策としては必須の、カメラにカイロを装着することをしなかったのだ。

 撮影しはじめの頃はレンズに夜露がつかなかったが、オーロラが活発になるころから気温が下がりレンズに夜露が付着、拭いても拭いても直ぐに付着してしまった。

 カイロは現場まで持参していたのだが、カイロの準備をするよりもめったに見られないであろう、このすばらしいオーロラを堪能することが先だ、写真よりも記憶にとどめておこうと考えた。したがって写真は夜露の影響ですっきりとはしていません。

 一期一会をものにするには怠りなく準備することだと改めて思い知った次第です。

撮影日 09.9.27〜9.28
撮影地 カナダ イエローナイフ Prosperous Lake

 カナダ レンタカー旅行