キングス・キャニオン(ワタルカ国立公園)  
               
                           
               
               

 キングス・キャニオン Kings Canyon (Watarrka National Park) は赤茶けた砂岩の山脈で、深い大峡谷と深い切り込みの谷底に広がる緑の豊かさを楽しめる。

 トレッキング・コースは2つ。ひとつは緑の谷を楽しむキャニオン・クリーク・ウオーク。今ひとつはその深い峡谷の上 キングス・キャニオン・ウオーク Kings Canyon Walk 5.5km だ。家内たちはクリークを、私はキャニオン・ウオークを歩いた。

 快晴、すばらしい青空だ。駐車場に車を停め下車。キャニオンの大断崖が目の前に迫る。高さは270mもあるそうな。はじめは急斜面の登りだ。

 トレッキングの起点に着くと、白い服装の女性が登りの中腹辺りに差し掛かっている。さぁこれからゆっくりと登っていこう。ところどころで立ち止まり美しく咲いているワイルドフラワーを写真に収める。

 やっと登りは終わったようだ。何人か既に到着していた人々が一息入れている。私も一服だ。前は断崖が立ちはだかり、深い峡谷はまだ暗く沈んでいる。陽が射しこむまではしばらくかかりそうだ。

 岩肌の色は赤茶けており男性的で逞しい。魅力的でほれてしまう。しばらく平坦な道。広い空間や両側から岩が迫り、人がひとり通れるだけの狭い場所などを通過する。

 一度かなりな下り・上りを。そこにはしっかりした階段が設置され、谷には橋が架けられていた。途中で立ち止まり谷を眺める。

 木々の深緑色が谷の奥まで続いている。吹き渡ってくる風はひんやりとして爽やか。汗ばんだ体に心地よい。風の音に耳を傾けしばしの時間を過ごした。

 対岸に断崖が見えた。スパッと切り落とされたような垂直の崖だ。その縁に腹ばいになり峡谷の底を覗き見ている男性がいる。足がすくむ迫力の谷底を見るあまりの大胆さに驚かせる。

 直ぐ写真を1枚撮り、さらに峡谷の深さを表現した写真を撮ろうと急いで断崖の方に歩いている途中で立ち上がられてしまった。

 最近名前を聞くようになったバングル・バングル。その景観は写真で見ただけだが、キングス・キャニオンにも同じような風景があった。あたかも異次元の世界に踏み込んだような風景だ。

 丸く大きなハチの巣状の岩塊が連なっている。お椀をひっくり反したような形。チョコレート色と黒色との断層があってストライブの縞模様に重なっている。自然が作り出す不思議な風景だ。ユニークな景色に見とれてしまう。

 下り道になり、何種類かのワイルドフラワーが散見され、駐車場が小さく見えてきた。快晴だったが爽やかな空気が美味く、汗もかかず、快適なトレキングだった。

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