エアーズロック ・ マウントオルガ



 9月15日 (パース〜エアーズロック)

  
天候 パース 曇り  エアーズロック 曇りときどき晴れ 

 5:00起床。6:00パース空港に。空港から自宅に電話。「11日のテロ事件後連絡がとれず心配していた。レンタカーの借り入れ、返却のときに自宅へ電話するようハーツに伝言を依頼していたが、連絡がないので途中で足止めされているのかと思っていた。」とのこと。

 7:30 パース空港を離陸。機内食で朝食をすませる。機上からの眺めは、赤土の平原と点在する白い湖が対照的ですばらしい。着陸寸前、窓の右真下にオルガがみえる。直後に右眼前に、広大な平原のなかで盛り上がっている 「エアーズロック」 が飛び込んでくる。カメラが手元に無く写せないのが残念だ。

 10:00 エアーズロック Ayers Rock (Uluru-Kata Tjuta National Park)到着。ロビーにでると人が多く、異常な雰囲気。 昨日 アンセントオーストラリア航空 が倒産したとのプレスリリースがカウンターの上に重なっておかれている。何人かに聞くと、シドニー行きの飛行機は12日後まで満席で、バスではシドニーまで3日間かかるが、仕事のある人はやむなくバスを利用している。もっともエアーズロックの宿泊もとれないのでどうしようかと悩んでいた。 新婚旅行できている兵庫県の中村さんご夫婦や、和田さんなども途方にくれていた。

 日本出発前から、日本語のガイド付き、かつシャンペンを飲みながら、夕陽に照らされるエアーズロックをながめるツアーを利用しようと考えていた。空港の到着出口の脇に予約カウンターがあったので「ツアー」の予約を済ませる。空港からはホテル巡回バスに乗り、13:30ホテル到着。夕食のレストランを予約。

 14:55ホテルでピックアップ、エアーズロックサンセットツアー に出発。15:35 オルガ Olga 展望台に到着、オルガをバックに記念撮影をしたところでカメラの電池切れ、予備電池はホテルにおいたままで出かけてきた。後は今回の旅行に合わせて妻が買い、初めて使用しているコンパクトカメラが頼りだ。15:55〜16:55オルガ内を歩く。17:10〜17:30第2展望台。

 17:45 「エアーズロック」 のサンサットポイントに着く。今日のサンセット時間は18:38との説明を受け、シャンペンを飲みながら、エアーズロックの大きさを実感するが、生憎の曇りに大きな岩が有るだけの印象だった。ただガイドの美希さんが、「日暮れ直前2分前に雲が晴れたこともあるから、希望を捨てないで。」と慰め顔でいってくれた。

 とりあえず、ツアー客一同が集まってシャンパンとカンガルー肉の干物で乾杯。三々五々することもなく時間をつぶす。私はまぁだめだろうがと思いながらもカメラ用の三脚を立て、本当に小さなコンパクトカメラをその上に備え付ける。そのアンバランスさにまわりの人が怪訝な顔をしてながめていた。

 18:30過ぎになって、突然雲がなくなりあたり一面が紫色に染まった。 エアーズロック の岩肌が下から上に赤紫
に染まって、しだいに広がっていく。本当に感動の一瞬だ。空の色も濃くなっていく。ただひとつの目の前の岩が、魅惑的なムードに覆われる。

 いそいでカメラのシャッターを押すが、フラッシュがひかる。これでは巨大だが、遠くにあるエアーズロックが写らない。薄暗い中手探りで、幾く通りもの撮影モードに切り替えて、とにかくシャッターを押す。写っているかどうかは判らない。

 ガイドの美希さんが、「こんなすばらしい光景ははじめてみた」と大変な興奮状態だ。短時間のこの世のものとは思えないすばらしいショーが終了した。今見たばかりの情景の余韻が残ったまま、19:00にバスに乗ってはホテルに向かった。

 途中バスの窓から見えたオルガは、夕焼けのなかに黒く浮かび上がり神秘的だった。バスのなかで皆の興奮はいつまでも続いていた。ホテルに帰り着くと、他のバスのガイドも興奮して、今日のような光景ははじめてみたと話ていた。
 
 20:00レストランでバイキングの夕食。はじめてエミューカンガルーを食べる。リゾート内は若者であふれ、賑わっている。キャンプサイドの炊事場では何人もの若者が、男性も女性とともに食事の準備をしている。共同シャワーを使用した女性が、バスタオルを体に巻きつけ、髪を拭きながらその横を通って自室に帰って行った。

 追 記 

 エアーズロックで撮影した写真はフイルム1本、合計36枚で、写っていたのは1カット、3枚だけだった。しかしこの1カットが「毎日広告デザイン賞(2002.1.23締め切り)」の、応募作品制作(2枚の組写真)に使用された。

 製作者からは、「プロを含め1,000点ほどの写真をみたが、色合いや岩の前に何も写っていない写真との条件のものは他になかった。ぜひ使用させてほしい。組写真のもう1枚はアメリカのプロの写真を使用する」とのことだった。

 後日作成された実物(新聞2ページのサイズ)を拝見し感激、実物大とA4版に縮小した組写真をいただいた。

 日本語ツアーに惹かれ「サンセットツアー」に参加したが、レンタカーなら電池切れになっても、いつも車に予備電池を積むから、すぐに入れ替えて、このすばらしい光景を思う存分写真にとれたかもしれないと考えるといささか残念な思いだ。(値段はレンタカー利用のほうが2日間でも半分程度で済んだのだから。)


  
9月16日 (エアーズロック〜ケアンズ)

  天候 エアーズロック 晴れ  ケアンズ 曇り

 4:00起床。今日も エアーズロックサンライズツアー にはいるが、このツアーは英語の案内だ。体力のこともありエアーズロック登山はあきらめ、サンライズと山麓周遊に申し込んだ。バス乗車の時に確認すると、名前が記載してあり間違いなし。

 6:15〜7:00エアーズロックのサンライズをみる。岩肌が輝くが昨日のような感動はない。岩そのものは、大変に美しい赤色と谷間の黒い陰で、すてきなモニュメントになっている。しかしあたりの雰囲気は、ただ明るく健康で、魅力的なムードを感じない。

 7:20登山口に着く。早口でガイドがあれこれと話ているが理解できない。殆どの人が登山をするためにバスを降りて、私達ともう1組の夫婦がそのままバスの中に残る。途中英語の説明をうけながら7:50ホテルに帰着。

 こんなはずではなかったとホテル内にあるツアー案内所に行くと、山麓ツアーは別のバスに乗り換えることになっていたそうな。いまからではもう遅い。交渉したところ、サンライズツアー以外の料金を返金してくれた。

 その後オルガとエアーズロックがみわたせる近くの丘に登り、ひとしきりの時間を過ごす。早めに空港に向かい11:00到着。空港周辺をぶらぶらした後、空港内でスナックの昼食。13:50、
10分遅れでエアーズロック発、機内の窓から、どこまでも続く赤茶けた大地をあかずにながめた。これこそオーストラリアのアウトバックだ。14:30機内食を食べる。

 16:05 ケアンズ Cairns 空港着。空港で 海と明日の船乗り場に近いホテル に予約をいれ、17:20ホテルに着く。いままでの旅先よりも暖かい。ここは軽装の半そで半ズボンに着替えて街に出かけ、久しぶりに賑わいのある街をぶらつく。

 夕食は中華料理のコース料理とビール。料理はうまかったが、支払いのときにすこしトラブルに。JCBではなく、VISAでないとだめだという。入口にはってある「JCBでどうぞ」を指差したら、しぶしぶOKしてくれた。

 ケアンズを散策しながら、ホテルに帰る。東京の高校の修学旅行生のグループと出会う。ホテル内で大声をだし、スリッパ履きで、横一列になって歩いたりしていたが、ロビーにいた3名の先生は椅子に座ってみているだけだった。

おりおりの熟年生活(オーストラリアレンタカー旅行)