イエローストーン国立公園 レンタカー旅行記

 98.6.23


  天候 オールドフェイスフル 晴れ  ウエストイエローストーン 雷雨 後 曇り
 
 お昼前にグランドティートンから イエローストーン国立公園 YELLOWSTONE NATIONAL PARK  に入る。ルイーズ湖は雨のため車からしばらく眺めた。12:00明日・明後日宿泊予約のグラントビレッジに着く。トイレ休憩だけで出発。

 12:45美しい滝を前に昼食。このあたりから、10年ほど前に発生した 大山火事の跡 が、痛々しく残っている。肌が黒く焼け焦げた木々が立ち並んでいる。一方で若木が数十センチほどの高さになって育ち始めている。渓谷と清流がきれいで、なんどか道路脇に車をとめては、記念写真を写す。

 走りはじめて間もなく、前方に車が数台停まっていて、何人かのひとが一点を眺めている。その方向に目を移すと、30〜40mほどのところに バイソン(バッファロー) が1頭、悠然と周辺の草を食べていた。

 またすこし進むと、道路脇を30頭ほどの ミュール鹿 の一群が、草を食べたりしながら移動しているところに出くわした。車を止めて、下車しその方を見ると、中の1頭が頭をもたげてこちらに向き、そのまま凝視している。警戒しているのだろう。私たちも近付くのやめ、その場に立ち止まった。鹿は静かに遠ざかっていった。

 14:20 オールドフェイスフル Old Faithful に到着。直ちにビジターセンターでオールドフェイスフルの噴出予定時間を確認。14:37の予定とのこと、いそいで オールドフェイスフルガイザー Old Faithful Geyser まで歩く。ガイザーは白い蒸気を吹き上げ、まわりには非常に多くの人が遠巻きにしている。突然唸り声のような音が響いて、熱水が高く青空に舞い上がった。聞いてはいたがまことに見事なものだ。

 あたりにはたくさんのガイザー「間歇泉」があり、木道がよく整備されている。大小さまざま、ブリリアントブルー、爽やかな青色、深い緑、エメラルド、赤茶けたガイザーのまわり、色彩もさまざまで、魅惑的だ。何故色が違うのだろうか、不思議な気がする。ぐつぐつと沸き立つもの、静かに煙をたなびかせているもの、突然熱水を吹き上げて驚かせるもの。変化に富んで大変に面白く興味がつきない。

 16:05再び噴出をみる。 オールドフェイスフル・イン Old Faithful Inn  に入る。世界最大のログキャビンとか。つやのある太い柱が組まれた4〜5階まで吹き抜けのロビー、大きな暖炉、映画でみる開拓時代にタイムスリップしたような感覚にとらわれる。ベランダからの景色もすばらしい。オールドフェイスフル・インと刻み込まれたベンチに腰をかけて、記念写真を撮った。

 オールドフェイスフル・ロッジ Old Faithful Lodge にいく。こちらも丸太のすてきな建物だ。コーヒーとケーキをとり休憩をする。高い通路にでてオールドフェイスフルガイザーの噴出を待つ。17:07三度目の高く上がる熱水をみる。3回も見たのだから十分に満足だ。17:15オールドフェイスフルを出発。

 ノリスガイザー を過ぎる頃から雨が降り出したので、通過。猛々しく大きな角を持った1頭の エルク が悠然と寝そべっている。車をとめたところ、こちらをながめて立ち上がり、いずくともなく立ち去っていった。18:45 ウエストイエローストーン に着く。ホテルはロビーに大きなエルクの頭の剥製を飾り、部屋内は西部調で統一され、西部劇のムードをかもしていた。


  98.6.24

  天候  曇り一時晴れ 午後遅くから一時雷雨後晴れ

 5:30起床、ゆっくりと準備をして、7:45ウエストイエローストーンを出発。イエローストーン国立公園に向かう。15分ほど走った川沿いで20頭ぐらいの バイソン の群れに遭遇。距離は近いが、こちらをみても鷹揚なものだ。ちらっとみては食事を続ける。

 8:30マジソンを通過、9:00斜面を滑らかに滑り落ちる ギボン滝 で休憩。あたりは蛇行する小さな川に温泉が流れこんで、川面から朝霧のような湯けむりがのぼっている。9:30ノリスは明日ゆっくりと訪れる予定で通過(宿泊がグラント・ヴィレッジしかとれなかったので、先を急がざるを得ない)。

 10:10 マンモスホットスプリングス Mammoth Hot Springs の一方通行道路に入る。車を降りて マンモステラス を周回する木道を歩く。展望台にのぼると、巨大な石灰石が重なったデコレーションケーキのような段丘の風景が、飛び込んできた。グレー、白、こげ茶、さまざまな色のテラスがあり、湯を溢れさせているもの、乾燥しているものなど変化に富んでいる。

 11:40ローワーテラスの駐車場にまわる。マンモステラスからやや離れた小さなテラスの上に、 ミュール鹿 が3頭寝そべっている。距離は20mも離れているだろうか。頭をもたげてこちらをじっと見つめているが、動くようなそぶりはまったく見せない。ビジターセンターで資料を入手。12:15センターを出発する。

 12:25アンライン滝をちらっと眺め、13:45 タワー滝 の駐車場に着く。火山岩に囲まれた急坂の道をどんどんと下る、水に濡れて大変に滑り易い。道が平坦になって滝が見えた。先が鋭く尖った岩が林立している。その岩と岩との間から、水量の多い滝が豪快に落下している。大粒の飛沫を大量にあびる。落差は40mほどとのことだが、男性的だ。15:00駐車場を出発。雷雨が襲う。

 15:30キャニオンビレッジに到着、雨が小降りになってきたのでトイレを済ませて、直ちに出発、ノースリム に向かう。この道(North Rim Drive)はビジターセンターからの一方通行になっている。

 インスピレーション・ポイント 深く長い渓谷(イエローストーンのグランドキャニオン)、はるか眼下のイエローストーン・リバー、遠くに見える一条のロウアー滝、と美しい景観を堪能できる。名前のとおりインスピレーションというか、全体感が把握できた。

 グランドビュー・ポイント ローアー滝が近付く。付近の渓谷の色が黄色く、脆そうだ。イエローストーンの由来だろうか。

 ルックアウト・ポイント ここから林のトレイルを下り、渓谷の中につきでた展望台 レッド・ロック・ポイント に出る。ローアー滝が荒々しく豪快に落下している。水量の豊富さには仰天した。凄まじく大きな水煙が跳ね上がっている。落差はそれほどでもないが、スケールの大きな滝だ。

 ブリンク・オブ・ローワー・フォールス ローワー滝に行くトレイルだ。下りの途中で右手にアッパー滝が見えた。さらに下るとイエローストーンリバーの流れに突き当たる。森林に溶け込んで美しい風景が広がっている。流れに沿って左手に、ほんの少し下ると展望台だ。なんと足元からゴーゴーと音をたてて、滝が落下している。この豪快な滝を真上から見ているのだ。

 青く見えた川の水が、土色の混じったグリーンとなって滝壷に落下する様子は、圧巻で膨大なエネルギーを感じる。迫力に気おされ、足がすくむような景観だ。展望台の2階に上がる。対岸には万年雪の塊があり白い。滝を真下に入れて記念写真を写した。
 
 ブリンク・オブ・アッパー・フォールス こちらはアッパー滝へのトレイルだ。林の中を下っていくと、突然右手、目の高さにアッパー滝が横の角度で見えた。こちらも豪壮に落下している。立ち上る水煙が、高く大きな帯となって、川の流れに沿って下流に押し出している。雄大な光景が印象的だ。

 雨は上がったが、曇り空なのはいささか残念だった。

 ハイデンバレー に入る。蛇行している緩やかな流れのイエローストーンリバーと川を挟んだ緑が美しい平原、所々に見える背が高い樹木、心地よい空気のそよぎ、自然のすてきさを実感する。 バイソン の群れがおとなしく寝転んでいる。群れからはなれた1頭がゆっくりと遠ざかる。いくつものバイソンの群れに出会う、初めての出会いに感激したが、当たり前に出会えるのだ。川の対岸になんと コヨーテ(おおかみ)がいる。

 17:30レイクビレッジに到着。 イエローストーンレイク の湖畔の道を通る。魚釣りをしているひとがいる。のびやか山並みと静かな湖面の広がりで、開放感のある空間だ。湖岸で湯気があがっている。温泉でも湧いているのだろうか。

 18:20ロッジにチェックイン。19:00から夕食。20:00から1時間半、ロッジ付近の湖岸を散策、今日は忙しかったが、自然そのままの絶景と野生動物との遭遇を、思い切り楽しめた。

イエローストーン・グランドティートンレンタカー旅行

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