モニュメントバレー Monument Valley 


  6月5日  晴れ

 モニュメントバレー Monument Valley 昔よく見た映画のかずかずの名場面を思い出しながら、レンタカーを走らせる。あのような荒々しい風景を、間もなく直接見られるのだ。

 グランドキャニオン サウスリムから、モニュメントバレーに向かう。アリゾナ州道64号、国道89号、国道160号を走る。国道160号は速度違反の取り締まりが厳しかった。パトカーに止められている車に何回か出会った。

 私の車はオートコントロールで走行しているので、速度違反の心配はない。私の車の遥か後につけたパトカーは、しばらく様子をみるように距離を縮めてはこない。5分ほど経過するとスピードを上げて私の車を追い抜いていってしまう。このようなことが3回もあった。

 カイエンタ Kayenta で国道163号に入る。赤土の広大な砂漠の中を一本道が真っ直ぐに伸びている。モニュメントバレーのような風景が広がって来た。

 18:00 (ユタ時間 17:00 以下ユタ時間) モニュメントバレーMonument Valley に到着。

 日没までしばらく時間がありそうなので、モーテルにチェックインを済ませることにした。17:30 グールディングスロッジ Goulding's Lodge に着き、部屋に荷物を入れた。

 モーテルの机上に明日の日の出 6:02、日の入り 20:38 との紙がおかれている。レストランでの食事は無理だろうと食料の購入を済ませる。その後10km離れたモニュメントバレーに向かう。

 19:00 モニュメントバレー Monument Valley ビジターセンターに到着。横の粗末な小屋で、ジープツアーの勧誘を受けた。朝のツアーにしようと話を聞く。9:00出発で1時間30分と2時間30分のツアーがあると。

 日の出をビジターセンター前で見た後、早朝のモニュメントバレーを回りたいといって6:30出発でお願いしたところ、OK。値段も変更なし、人数も2人だけとのこと、交渉成立。

 バレーの道を徒歩で下り写真を写す。途中でキャンピングカーを停めて夕陽を眺めているドイツ人夫婦に出会う。手振り身振りでの会話、ビュートを背景の記念写真のシャッターを押し合う。

 日の入りが近づいたのでビジターセンター前に引き返す。手前に夕焼けに映えたふたつの岩をとりいれて、モニュメントバレーの写真をと考えていたのだが、すでに三脚をたてた華奢な人物がでんと構えていた。

 空が濃紫に染まり、ビュート butte (残丘) が赤く沈み、手前の岩か夕陽でオレンジ色に輝いてきた。何人かのひとが集まってきて写真を写している。その陰が長く伸びて黒く手前の岩の上に映し出される。

 でんと構えた人物がきつい声と身振りで、撮影中の人に陰が写らないように移動させる。撮影ポイントとしては一番の場所と思われたが、太陽がすっかり落ちてしまうまでその地点を動かず、私はそこからの撮影は出来なかった。

 実は、「写真家’山田豊宏’のアメリカ」 http://toyohiro-yamada.com/sub1.htm で見た写真が頭の中にあったのだ。

 憧憬の風景を満喫し、20:35 モニュメントバレーをあとにモーテルに向かった。時々は車を停めてモニュメントバレーを振り返り 21:00 モーテル着、21:15 部屋で夕食となった。

 22:00 就寝。   今日の走行距離  346km   累計走行距離  3,713km



  6月6日  晴れ

 5:10 起床、 カーテンを開けてベランダに出ると、眼前に夜明けを迎えた モニュメントバレー のシルエットが飛び込んできた。急いでカメラをだして写真を撮り、洗顔だけを済ませて車に乗った。

 道路を走行中、左手から太陽が昇りはじめた。路肩に車を停め、三脚とカメラをもちだす。暗黒の空が次第に赤紫になり、ビュートの間から太陽の光が輝く。小走りに少し移動すると違ったビュートから日の出の光が射してくる。感激の一瞬だ。

 6:10 ビジターセンターに着く。モニュメントバレーはまだ暗く静謐に包まれている。ビュートは黒いシルエットとなって見える。

 太陽が差し込み始めた 6:30 モニュメントバレーを巡る バレーツアーのジープに乗る。予定ではナバホの住居なども訪れるそうだが、風景だけを楽しみたいと交渉し、OK。早朝の見所を要領よくと頼んだところ、何と一方通行の道を逆走しはじめた。

 道路は未舗装だ。はじめのころはレンタカーで周遊できたらなぁと残念に思ったが、次第に凹凸の激しい道に変わり、その思いは消えていった。ジープは上下左右に激しく揺れ、車にしっかりとつかまるようになっていた。

 第1ポイント、ジョンフォードポイント、ノースウインドー、アーチストポイントと通常とは反対にまわる。この先のトレイルを登ったところまで行くようにとか、何度かアドバイスもしてくれた。

 澄みわたった空、斜光に写しだされるビュート、赤茶けて広漠とした大地、あっという間の2時間30分だった。9:00 ツアーを終了。 9:10 ガイドに楽しかったことを伝え、お礼の握手をして別れた。

 9:35 部屋で朝食。食後 ゴールディングスモニュメントバレー博物館 Goulding's Monument Valley Museum に行く。

 ジョンフォード監督のディレクターチェアーや映画のポスターなどが展示されている。ジョンウェイン主演の映画ビデオが流れている。

 駅馬車が疾走している道は先ほど通った所だ。砂丘とトーテンポールの風景もでている。ここは一般者進入禁止でツアーでなければいかれない場所だったなぁ。

 10:45 チェックアウト。途中車を停めてモニュメントバレーを振り返りながら、アーチーズに向かうため国道163号を北上する。11:25 メキシカンハット Mexican Hat で給油。

 グースネック州立公園 Goosenecks state Park に向かうべくユタ州道261号に。ユタ州道316号に気づかず通過してしまった。大きな バレーオブザゴッド Valley of the Gods の標識があったので、そちらに車をまわした。

 未舗装道路でアップダウンがきつい。道路の凹凸も強烈だ。タイヤのパンクを心配しながら慎重に運転する。神殿かと思われるような岩が次々と現れる。確かに神々の住まいだと納得した。

 再び国道163号に戻る。国道191に入り 13:35 Blanding に着く。ファミリーダイニングの看板をみつけて昼食に。オーストラリアのキンバでの昼食をしたカフェのような印象の店だ。

 久しぶりに温かいスープにありつける。今日のスープはクラムチャウダーときいて、そのスープとサンドイッチを注文した。14:10 再びアーチーズにかかって出発した。

おりおりの熟年生活(アメリカ中西部レンタカー旅行)