ヨセミテ国立公園  Yosemite National Park


 5月27日
 晴れ

 今日は ヨセミテ国立公園 Yosemite National Park をドライブし、トレイルを散策する予定だ。

 6:00 起床、付近を散策、疲れはなく体調は万全だ。7:30 レストランの開くのを待ちかねて朝食、軽いコンチネンタルの食事を済ませた。

 8:15 ホテルを出る。8:30 目の前が開けた高台の展望台 Stanislaus で停車、山並みと緑が美しく、黄色い花が足元に咲いていた。

 9:00 ヨセミテ国立公園 Yosemite National Park の標識があったので、車を停める。しばらくして到着したふたりずれの女性から声をかけられ、お互いに2名と標識をいれた写真を写しあった。

 ヨセミテ国立公園ゲートに到着。ゲートの係員に ナショナル パーク パス National Park Pass (アメリカ全土の国立公園などの入園が1年間可能) を購入したいと伝え、50ドルを支払い、「カード」と「2003 National Parks Pass Owner's Manual」( 全国立公園の案内冊子)を受け取る。カードの裏に漢字でサイン、パスポートをみせるようにいわれ、同じサインであることを確認された。

 公園の中は山火事があったのだろうか、焼け焦げた立ち木が一面だ。鹿をときどき見かける。

 9:55 トンネルをでたら前方に写真で見覚えのある風景がひらけた。ハーフドームやカスケード滝、マーセド川、マーセドキャニオンなどが美しく見える。早速記念写真を写すべくシャッターを押した。でもなんだかピントが合わない。

 旅行にはいつも、妻が撮りたい風景や記念写真撮影用にコンパクトカメラを持参する。今回もコンパクトカメラを持ってきたのだが、そのカメラのピントが合わない。説明書を読んでも原因がわからない。

  旅の開始そうそう困ったことだ。(今回の旅行では、写真のトラブルがこの後いくつも発生して、帰国後現像するまで、全く写真を残せないと覚悟していた)

 10:30 カスケードクリークにかかった橋の脇に車を入れる。カスケード滝Cascade Fall が頭上から落下し、自分が立っている橋の下を流れ落ちていく。落下の迫力と水量の豊富さに圧倒される。

 10:45 州道120号と140号の合流地点だ。ここから先は ヨセミテバレー YOSEMITE VALLEY で、時計と反対回りの一方通行だ。Southside Drive を進む。マーセド川の流れとみずみずしい新緑とが、逆光に反射して何ともすてきな風景をかもし出している。

 美しい森の中を走っていてカーブを曲がったら、右手に大きな滝が見えてきた。駐車場まで走って 11:10 ブライダルベール滝 Bridalveil Fall の前で車から降りた。

 ヨセミテバレー内は駐車できる場所が限られ、しかも狭い。このあたりにはバスが停車出来ることもあって、大勢の人が滝をバックに写真を撮ったり、少し離れたところに腰を下ろして眺めたりしていた。

 そこから少し進んだところの開けた場所で、車でいっぱいの広場に入る。やっと1台隙間を見つけて駐車。そこはヨセミテの有名な観光ポイントのひとつ Swinging Bridge だった。

 12:00 橋の上から ヨセミテ滝 Yosemite Falls 739m と マーセド川 Merced River さらに濃淡いろとりどろの新緑との、美しく調和のとれた景色を見て、ため息のでる思いだ。橋の先は自転車が通れるトレイルで、しばらく散策を楽しんだ。

 散策から戻り橋を左手に曲がると、ヨセミテ滝と大きく黒い岩が川面に反映している。実物よりも岩の色が黒く、ヨセミテ滝の落下する水が一層白く、きれいだ。思わず数枚の写真を写した。

 木漏れ日がふりそそぐ広場のベンチに腰掛けた家族ずれが、あちらでもこちらでも、持参の食事や飲み物をひろげて、談笑しながら食事をしている。のどかな愉しい光景だ。

 12:45 Curry Village にチェックイン。森の中のテラスでホットドックとコークで軽い昼食を済ませる。若い日本人家族、2組に会う。アメリカに駐在しているが、2年の研修期間がきたので、間もなく日本に帰国予定そうで、記念旅行をしているそうな。

 私たちを含めて日本人はみな長袖のシャツと長ズボンだったが、外国人?はみたところみな半そで半ズボンで、元気に歩きまわっている。

 食後近くにあるビジターセンターまで歩く。タイオガ道路とグレーシャーポイントまでの道路の状況を聞くと、開通時期は未定とのこと。日本をでる前にHPで見て、6月6日ごろとなっていたので諦めてはいたが、少々残念だった。

 計画ではタイオガロードを通ってデスバレーに行く予定だったのを、少し遠回りになるセコイア&キングスキャニオン国立公園経由にすることにした。このためヨセミテは2泊を1泊に短縮、28日の宿泊をキャンセルした。(宿泊前日でキャンセル料は不要だった)

 また、ビジターセンターでは公園内に熊がでるので注意するようにいわれた。車の中に物特に食料は放置しないこと。夜は出来るだけ出歩かないことと。なるほど屋外のゴミ箱は頑丈な鉄製で、熊では簡単に開かないだろうと思われた。

 13:45 Yosemite Village にまわる。車が多く広い駐車場で空いたところを探すのが大変だった。ヨセミテ滝へのトレイルを歩き間近くで、豪快な滝の落下を見つめた。その後バレー内を歩いたが、舗装されていないところでは、車があげる砂ほこりがすごく、いささか参った。

 Northside Drive に入り、対岸からブライダルベール滝を眺め、エルキャピタン EL Capitan を見上げる。今は太い流れの ネバダ滝は6月の下旬には枯れてしまうと聞いても、本当かなと信じられない思いだった。

 州道140号沿いの風景も見ておこうと、140号に進んだ。途中の道路の両側にはさまざまな花が一面に咲き乱れていて、非常にきれいだ。

 16:45 ワイルド滝に着く。すぐ前に滝が落ちていて、水煙が高く吹き上がっている様子が手にとるようにわかる。ヨセミテバレー内の滝はいずれも少し離れた展望だけれども、この滝はすぐ前でその凄まじさが実感できる。

 ガソリンが少なくなってきたので、公園出口近くの エルポータル まで行き給油した。帰りは再び Northside Drive を通る。

 夕陽の時間、Sentine Bridge から眺める ハーフドーム Half Dome と マーセド川の組み合わせは必見と聞いたので、少し早いと思いながら 18:50頃に到着した。

 橋の上に行ってみると既に三脚を立てた人でいっぱいだ。夕暮れでは三脚なしでは撮影できないとあきらめて、手持ちで写して Curry Village に戻った。

 ここにはレストランのようなものがないので、夕食にサンドウィッチなどを購入、19:20に野外のベンチで、今日の楽しかったことを妻と語らいながら食事をした。

 20:00 ひょいと頭をまわしたところ、ハーフドーム Half Dome の先端が赤くなっているのが目にはいった。直ちにカメラを取り出し、ハーフドームが大きくかつ樹木に隠れずに見えるところをと、小走りにさがした。

 ヨセミテは人気のある国立公園と聞いてきたが、今までに行ったアメリカの国立公園とは異なったのには驚きだった。子供を連れた家族、車、キャンピングカー、若者いずれも想像をこえたもので、砂埃が舞うなんて信じられなかった。

 22:00 就寝。

 本日の走行距離 142km  累計 380km



  5月28日(ヨセミテ国立公園) 晴れ

 5:00 小鳥のさえずりで目覚める。ヨセミテ国立公園の朝は早い。まだ5時なのにひとの動きが激しい。薄暗い中、清涼な空気をきってサイクリングをしている人、ジョギングに汗を流している人、シャワー室は満員で、男女とも順番待ちの状態だ。

 6:00 太陽が昇りはじめる。Northside Drive に進み、澄みわたった川に写る岩山、若葉の美しさを目にとめる。写真を撮りたいのだが、駐車できるような場所が見当たらない。

 このままヨセミテを去ったのでは心残りになってしまう。Southside Drive からもう一周することにした。

 7:15 Swinging Bridge に到着。ヨセミテ滝の岩の頂点に丁度太陽のあかりがさしてきたところだった。これはチャンスと早速昨日 川にヨセミテ滝が反映していた場所に行くが、ただ水が流れているだけで、ヨセミテ滝は川には写っていない。

 それならばと橋に行くと、なんと橋の途中から先は、水没していて進めない。雪解けで水かさが、増したのだろう。橋の上からの ヨセミテ滝、マーセド川そして淡い朝日に照らされた新緑の樹木、実に美しい。ヨセミテで見た最高の風景だった。

 再び
 Northside Drive にまわり、やっと1台駐車できる空間をみつけて停車。2名が大きな三脚を立てて撮影中だ。新緑と岩が逆光に輝き、その美しさが川に写って
見事な風景となっている。

 私ともう1名がとりあえずの写真を写したのを確認した後、あとのひとりは、ざぶざぶと川の中に入っていって、腰まで浸かりながら三脚をたて、写真を写しだした。確かにより良い写真は撮れるだろうが、この冷たい水に入っていく努力には感心した。

 ヨセミテの朝はせめて10時すぎぐらいまでは楽しみたいのだけれども、デスバレーに明日行くことを考えると、ヨセミテはやや早めに切り上げて、今日中にはキングスキャニオンからセコイアを通過しておきたい。残念だがそろそろヨセミテとはお別れだ。

 ヨセミテは緑あふれれ、清冽な雪解け水の滝と川が流れる美しい国立公園だった。

 いよいよキングスキャニオンに向かう州道41号への道だ。車の脇をコヨーテがゆっくりと歩いていてびっくりした。ひとや車を避けるような様子はまったくなかった。

 坂を登り、トンネルの手前 Tunnel View に7:55着き下車。エルキャピタン、ハーフドーム、ブライダルベール滝が少し霞んでいたが、Valley of Ice の景観を見納めた。グレーシャーポイントからの眺めは、間じかに見えるだけに迫力がすばらしいのだろうと想像しながら。

 8:10 展望台を離れ、トンネルに入る。一路ヨセミテの South Entrance の Wawona Information Station をめざす。下り坂の道の両側の斜面はきれいな花々でいろどられていて、すてきなな眺めだ。

 8:45 Wawona に到着。ストアーで軽食を購入して、表のバスステーションのベンチへ、青空と新緑、一面に咲いた黄色の花を見ながら食事をした。このストアーでV8なる飲み物を見つけて、その後の旅行中大変に重宝した。野菜8種類をジュースにしたもので、スパイシーも利いていて美味かった。

 9:30 Wawona を出発、山紫水明のヨセミテと別れ、カリフォルニア州道41号をキングスキャニオンに向かった。

おりおりの熟年生活(アメリカ中西部レンタカー旅行)