シ ア ト ル 点 景
 シアトル点景写真集 Seattle

 宿泊したカークランド(ワシントン湖を挟んで シアトル Seattle の対岸)からバスでシアトルのダウンタウンに向かう。

 運賃は僅かに 1.25ドル。しかもトランスファー・チケット(乗り継ぎ券)を貰ったので、帰りの運賃はただだった。(本当は90分以内だそうだが、それを知らずに提示したら、支払いをせずに、降りてしまったのだが)

途中でバスはポールをあげて、電線から電気をとるトロリーバスになった。

 しかも地下に潜り、専用の路線を走行して行く。昼間は地下を、夜間は地上を走行するそうだ。

 地上にでると、地下のバス停留所入り口の標識が、大きく目立つようにそびえていて、その所在場所はわかり易かった。

 ダウンタウンの中での乗り降りなら、朝6時から夜7時までは、運賃無料でバスに乗車できるのだ。公共の乗り物の運賃は実質的には日本より安いとの印象をもった。

 シアトル中心部を歩きはじめてすぐに歩道の上に停車している赤い電車のようなものを見つけた。シアトルでもようされる演劇、スポーツなどの観戦切符やマウントレーニエツアーなどの切符を販売しているのだった。

 中には実にチャーミングな女性がいたので、こころをおどさせながら写真を撮らせてもらった。ポーズもごく自然で、にこやかに微笑んでくれたのが忘れられない。

 シアトルで一番の観光スポットは、パイク・プレイス・マーケット Pike Place Market だ。現存するマーケットとしては全米で最も古くからあるそうな。

 新鮮な魚介類や果物が所狭しと山済みされている。スターバックスコーヒーの1号店もここにあり、その前では大道芸人がギターを弾いていた。

 スターバックスコーヒーのシンボルマークは緑色だが、1号店のみ茶色だ。店の中はシックな造りで、1号店と表示した金のシンボルがある。

 またこの店でしか販売していないコーヒーが売られている。コーヒーは1号店の店内の写真と茶色のマークで密封されている。

 pike&5th の広場では、軽音楽の演奏が行われていて、ソフトクリームやホットドッグを食べながら、何人もの人々が楽しそうに聞き入っていた。

 カークランドの中心部の通りをすこし離れたところに、赤い旗がさしかけてあった。見ていると道路を横断する子供たちが使用している。日本と同じだなぁと納得した。

 金曜日だったが、まだ明るい19時ごろ、ワシントン湖には数え切れないほどのヨットが風を受け、桟橋からは子供が釣りざおを投げていた。

 プールで泳いでいる人、元気に大声をだして野球をしている人、ポップコーンをたべながらその様子をながめている人、それぞれに楽しそうだった。

 翌日はシアトルの西岸で食事をして、夕方17:05試合開始の野球を観戦した。

 場所は
 セーフィコ・フィールド Safeco Field で、シアトル・マリナーズとアトランタ・ブレーブスの一戦だ。

 試合開始前、電光掲示板には Happy  Father's Day の表示があらわれた。そうだった。今日は6月15日 日曜日で父の日だったのだ。

 試合はイチロー選手の2安打、3盗塁、2得点の大活躍と長谷川
選手の打者ふたりを打ち取る活躍で、マリナーズが2−1で勝利した。

 世界最高の舞台の試合そのものもおおいに楽しんだが、それ以上に理屈抜きで愉しかったのは、球場内の雰囲気だった。

 ポップコーンを頬張りながら、大歓声をあげ、手を振り上げ、全身で、応援を繰り返す。チャンスがきたら、NOISE や LOUDER と電光掲示され、それに合わせて一層の高まりが鳴り響く。

 3回終了後、2塁付近を整備していたグランドクルーが、突然とんぼ(グランドをならす道具)を振りかざしたパフォーマンスを繰り広げはじめた。

 観客は大変に喜びやんやの喝采を送っている。選手も観客と一緒になって、そのダンスを眺めて愉しそうにしている。

 試合終了後もまだ明るい、暗くなるのは午後10時ごろだ。

 カークランドで、太陽の沈むワシントン湖畔を散策した。落陽にオリンピック山脈のシルエットが浮かぶ。数年前に訪れたオリンピック国立公園の風景までも思い出す。

 ふたりの若者が肩を寄せ合って、遠くの山陰に沈んでいく太陽を、じっと身じろぎせずに眺めている。ふたりだけの静かな時間が過ぎ去り、濃紫の闇が辺りをつつんでいった。

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