デナリ国立公園 3 トレイルを歩く (9月3日)

    天候 曇り 風強し 午後から小雨

 今日は デナリ国立公園 Denali National Park & Preserve で ワンダーレイク 
Wonder Lake 行きのシャトルバスに乗車、適当なところで途中下車して、ベリーとツンドラの紅葉や黄葉の中を散策、昼食をしようという魂胆。

 4:00 起床。窓から外を見る。曇りだろうか星が見えない。朝食と身支度を済ませる。部屋をでると20名余りの日本人の一群。某大手旅行会社のツアーだ。

 昨日はアンカレッジからアラスカ鉄道で来たが、途中車中からマッキンリーが見えたと愉しげに会話。今日はストーニーヒルまで行き、そこから引き返すとのこと。

 5:45 車に。 昨日は見えた遠くの山は見えない。車に霜は降りていない。エンジンをかけてすぐにスタート。

 6:10 シャトルバスの出発地 ウィルダーネス・アクセス・センター 
Wilderness Access Center に着き、ワンダーレイク行きのバス乗り場に並ぶ。今日は一番だ。6:30 バスがきて乗車。当然最高にすばらしい座席・左側の一番前のシートに座る。レンジャーから昨日同様の説明。

 6:45 ワンダーレイク行きのバスは定刻に発車。昨日はバスの棚に積まれていた厚手のロールペーパーで窓の霜取りを始終やったのだが、今日はその必要はなし。昨日はその厳しい寒さがマッキンリーを見せてくれたのだなぁ。

 出発して直ぐにバスは停車。左手の針葉樹10mほどの近さに大きなムースのカップルが。悠然と食事をしている。針葉樹がじゃまをして全身は見えないが、ゆっくりと左に向かって遠ざかっていった。

 昨日はマッキンリーを見るために停車した駐車スペースにきても止まる気配はなく、そのまま通過。マッキンリーが見えないからだろう。ベリー類で赤いカーペットのような平原も色の冴えが昨日ほどではない。快晴の日と今日のような曇天の日では、デナリ国立公園の印象がまったく異なることを実感する。

 7:25 サベージ・リバー・チェックステーション 
Savage River Check Station に到着。レンジャーから注意事項の話。左手は遠くまで広々としたベリーのカーペットとサベージ・リバーの流れ。穏やかな風景が展望できる。

 8:08 テクラニカ・リバー休憩所 
Teklanika River Rest up に到着。展望台から見た風景はくすんでいる。今日はじめて訪れた人にはすばらしい景色だらうとは思うのだが。 8:20 発車。 小川を渡りシャトルバスが坂をのぼりだした。しばらくして左側の眺めが大きくひらく。 8:40 セーブル・パス Sable Pass との案内。

 9:02 ポリクローム・パス休憩所 
Polychrome Pass Rest up 昨日見えたマッキンリーも背後で輝いていた逆光の美しい景色も見えない。 カメラを構える人も少ない。 9:17 バスは発車。

 9:52 トクラット・リバー休憩所 Toklat River Rest up に着く。休憩時間がすこしあったのでブックセンターに入る。デナリの写真がかざられ、何冊かの本や絵葉書を販売していた。 10:15 発車。

 10:38 ストーニ-・ヒル 
Stony Hill をやや下がった道端にバスは止まる。マッキンリーの中腹が見え、マッキンリーだとの声があがる。マッキンリーをバックに殆どの人が記念写真を写している。 

 でもマッキンリーの山頂がみえるかどうかでデナリ国立公園の印象はまったく違う。昨日の快晴は実に幸運だった。 10:47 発車。

 10:50 フィッシュ・クリーク 
Fish Creek を過ぎたところでバスから降ろしてもらう。デナリ国立公園をささやかにトレキングするのだ。バスの中から人々がにこやかに手を振って見送ってくれた。

 ここからアイルソン・ビジターセンター 
Eielson Visitor Center に向かって、ややのぼり坂を歩き、広大な景色にかこまれ、ベリーの絨毯の上で贅沢な(食材は貧弱だが)昼食を楽しもうとの魂胆。

 前方にマッキンリーの白い中腹や黄葉のベリーを見ながら、紅色のツンドラの大地を踏みしめてゆっくりと歩む。

 グリズリ-などに出会ったら ウィルダーネス・アクセス・センターで手渡された「クマとの遭遇」記載のように対処しなければとバスを降りたときは思っていたが、しばらく歩くうちにそのことはすっかり頭から抜け落ちていた。

 すこし平坦で、マッキンリーを正面に眺められる場所で食事をすることにした。ハム、チーズ、野菜ジュースのV8、パン、バナナ、水などをとりだし、見渡す限りの絶景をたったの二人だけで堪能しながら、至福のときを過ごした。

 30分後に出発したバスが通過するとき、何人もの人がバスの中から笑顔で手を振ってくれた。二人も手を大きく振ってさわやかな気分になった。そのときに気づいたのだが、昨日も今日もストーニ-・ヒル以遠でみたバスは全てボンネット・バスで、45人程が乗れる小さめのバスだ。

 今日の宿泊はノーザン・スカイ・ロッジを予約しているが、ここはパーク・ハイウエイ沿いにはなく、少し離れたところだ。暗くなるまでに到着しないと、探すのが困難だろう。まだまだゆっくりしたいと心残りながら、12:05 通りがかったパーク・エントランス行きのバスに乗車した。

 12:15 カリブー、バスの横に雷鳥。12:25 トクラット・リバー休憩所 Toklat River Rest up 12:55 発車。

 この頃から雨が降り出す。バスの中も寒くなり暖房をあげてと乗客から要望がでた。シープ・ドールの群れ。14:10 テクラニカ・リバー休憩所 Teklanika River Rest up タンクローリーのような大きさのバキューム・カーが作業をしている。どの休憩所でもトイレはきれいで清潔だった。その維持にはさまざまな作業がなされていることだろう。 14:20 出発。

 遠くに動物、乗客からストップの声がかかる。皆少し疲れ気味なのだろうか。近くの時だけバスストップにと運転手からの提案。

 15:45 ウイルダーニス・アクセス・センター
 Wilderness Access Center に帰着。体が冷えていたので モリノ・グリル Morino Grill に行き 暖かいスープを食べる。

 16:20 デナリ国立公園を離れる。 ジョージ・パークス・ハイウエイ Pakes Highway アラスカ州道 3号 を走る。家内とデナリの話題で会話がはずむ。雨が再び降ってきた。今夜はオーロラ観察は無理だろうか。

 ノーザンスカイロッジ

 18:35 ノーザン・スカイ・ロッジに到着。パスカルとトニーの出迎えを受ける。部屋に案内され、北側の窓からはオーロラが見えますよと。リビングにはオーストラリアの牧場主 Gさんご夫妻。今夜の宿泊は4名だけ。話が愉しいご夫妻だ。

 パソコンを借りてアラスカ大学のオーロラ予報を見ると、今日はモデレート。天気予報を見ると、今日は雨、翌日以降も、雨、曇り、曇り、雨。これをみてがっくり。これではオーロラを見ることはできそうにもないだろうと。

 23:30 今夜のオーロラは無理。明日以降も期待できないと落ち込んだ気分で就寝。


 今日の走行距離  169km   累計走行距離  1,430km

おりおりの熟年生活(アラスカレンタカー旅行)