マウント・マッキンリー 秋の風景

 マウント・マッキンリー Mt.McKinley は、北米大陸最高峰の6,194m、かの有名な冒険家 植村直己さんが84年2月厳冬期の登頂に成功した後下山中に遭難した魔の山でもある。

 旅行中にマッキンリー山の山頂と全容が見えたのは、マッキンリーの東、デナリ国立公園のパークロードからだった。05年9月2日は稀に見る快晴とかで大気が澄みわたり、青空と真っ白な山容を一日中眺めることができた。

 東側から見るマッキンリーの 左が南峰6,194m、右が北峰5,934m。パークロード入り口付近からは形の良い2つの峰がはっきりと分かれているが、パークロードの終点近くのワンダーレイクキャンプ場からは、南峰の大半が北峰に隠れるようになった。

 マッキンリーの全容をはじめて遠望できたのは、公園入り口から11マイルの駐車スペースからだった。丸みを帯びた山容は真っ白な雪で一面に覆われており、朝日を浴びてピンク色に輝く姿は実に美しかった。

 マッキンリーは一度視界から消えて見えなくなったが、セーブルパス Sable Pass(標高1,800m)を過ぎるとバスの前方左に姿を現した。かなり近づいたのだろう、先ほどよりは大きい。バスがカーブを切るごとに見えたり、左の小高い丘か山に阻まれて見えなくなったり。その後坂を下りいっとき姿を消した。

 バスは長い坂をゆっくりと上る。ストー二ーヒル Stony Hill(標高1,373m)に到着。突然マッキンリーは大きな全容を現した。乗客から歓声があがる。

 ストー二ーヒル Stony Hillは、マッキンリーを眺望する最高の場所との説明。正面からみた端正な顔といったところか。南峰と北峰が並立してバランスの良い姿をしている。真っ白な山の襞と黒い影の斜面のコントラストが美しさを一層際立たせる。

 端正で威風堂々としたマウント・マッキンリー Mt.McKinley は、左右に連なる4,000m級の峻険なアラスカ山脈からも、ひときわ高く聳えている。

 ワンダーレイク・キャンプグランド Wonder Lake Campgroundは、最も美しいマッキンリーの風景が眺められるロケーションとのこと。

 見渡す限りワイルドベリーの紅葉の先に、正午を過ぎてやや霞んだマッキンリーが見えた。やや左から見た横顔か。これもまたすてきな景色だ。僅かな時間だったが折り返しのバスがくるまで、付近をのんびりと散策してこの光景をこころにきざんだ。

撮影日 05年9月2日
撮影地 デナリ国立公園 パークロード
     ライリー・クリーク〜ワンダーレイクキャンプ場

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