皆 既 日 食  
         
               
                           
               
               

 雲ひとつない快晴の青空の中、太陽が欠けていく。数百人を越える人々が空を見上げて部分日食の進行を観察をしているが、静かで物音がしない。80%も欠けただろうか。先ほどまでに比べて幾分暗くなったようだ。

 太陽が見えなくなると思った瞬間、丸い円の左下が大きな光となって輝きを増した。ダイヤモンドリンクだ。大きな歓声が沸き起こる。カメラのシャッターを切る音が、パシャ、パシャとあちらからもこちらからも聞こえる。ひとわたりシャッターの音がして、再び静寂にもどる。

 光がなくなり美しいコロナが広がっている。繊細で優美、細い幾筋ものトコロテン色の筋が長く伸びている。10倍率の双眼鏡で眺める。さらに美しい。神秘的で表現できない。感動と興奮が全身をつつむ。

 右上に小さな丸い光が現れた。周辺の赤いプロミスが幾つか吹き出している。光は次第に大きく輝き、再び太陽の姿が見えるようになった。僅か2分48秒と短い皆既食だったが、こころに焼き付き、撮影した写真でいつまでも想い出に残る。

 写真撮影 
    レンズ 500mm 
    絞りf:8.0 ISO:100
    シャッタースピード 1/4000〜2/1
    1段差で14カット
 コロナ写真 14カットの画像を合成処理
 ダイヤモンド・リンク 1カットの写真


撮影日  2017.8.21
撮影地  アメリカ ネブラスカ州 スコッツブラフの北50km
写真撮影 尾崎信也
画像処理 山内 久

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