バングルバングル(パーヌルル国立公園)  
               
                           
               
               

 バングルバングルを上空から堪能して空港に降り立った。地上のトレッキングはガイドのミスター ブルース。手を差出してきて握手。バスに乗り込み、直ぐに出発した。

 しばらく走るとバスが停車した。他の奇岩から離れているビーハイブ(ハチミツの巣と呼ばれる)があった。象の鼻と呼ばれており、間近で見る最初の奇岩だが、その大きさは実に巨大だ。

 再び走り出したバスの窓から、奇岩が連なるダイナミックな風景が見えるようになってきた。これまでの旅行で訪れた景色とは全く異なる、ユニークな景観だ。

 行き交う車はなく、途中で出会ったのは1台。スピードをおろし、砂煙を僅かにあげて通過した。 
     
 
 駐車場にバスを止めていよいよトレッキングの開始。人気の高いカテドラル・ドームを目指す 3kmの ドーム・トレイル・ループに向かう。雨期は公園が閉鎖されるから、ここは乾季にのみ訪れることができるのだ 

 暑い。天気予報では最高気温は40℃近いとなっていた。ゆっくりと歩む。草木の生えた土地に赤茶けた未舗装の道がついている。

 どれも同じようなドーム状の奇岩群を見上げながら、乾季で干上がった川床をたどる。その両側に並ぶ奇岩群が断崖を形成していて、深い谷底の下を歩いているようになってきた。

 2週間前までは、白、赤、黄色をした花々が多く残っていたとガイドの話。今はない。道は平たんで砂や平らな岩、そのため歩きやすいが、きつい日差しは堪える。僅かな日陰がある場所で小休止。

 再び歩き出す。奇岩群の断崖が次第に深く狭くなってきて左右から迫ってくる。先ほどまでの耐え難いほどの日差しが遮られ、ひんやりとした空気になってきた。

 トレイルの先は巨大なカテドラル(大聖堂)。ホールの中心に水たまりがあり、その周りは白砂が取り巻いている。100mの高さから滝が流れ落ちた跡がある。この小さな水たまりは滝壺なのか。

 カテドラルの奥で腰を下ろして昼食。ひんやりとして汗が引いて行く。水たまりを覗く。小さな魚が数尾、かたまって泳いでいる。逞しい生命力だ。ホール入り口からの僅かな陽射しが水たまりで光っていた。

 バングバングル オーストラリア最後の秘境。上空から眺め、地上を歩き、十分に堪能して、長年の念願がかなえられ至福の1日となった。

撮影日 2015.9.16
撮影地 バングルバングル オーストラリア

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