ユナイテッド航空 138便(成田ーデンバー線)  
               
                           
               
               

 成田空港で妹と落合い、海外旅行傷害保険の加入と小銭のドルへの両替を済ませて、搭乗口に近いユナイテッド・クラブ・ラウンジに入る。アジア各地からアメリカへ向かう乗り継ぎの時間帯だからか、広いラウンジ内は満席、やっと3名で座れるテーブルを見つけた。

 時間の関係で昼食がまだだったので、早速 寿司、ソバ、果物、ケーキ、コーヒーをテーブルに並べ、旅の話に時間をつぶす。

 UA138便は16時20分搭乗開始。随分早く予約をして押さえた座席は 1A 1B 1D と最前列。着席したらCAから写真を撮りませんかと。記念写真におさまった。

 高めのパーティションで区切られたシートに腰をおろす。ほどなくウエルカムドリンクが振る舞われる。白ワインはカリフォルニアとアルゼンチンですと。アメリカに行くからとカリフォルニア産をお願いし、3名で乾杯。初めて乗る ボーイングの B−787 の機内を丹念に見まわした。

 はじめに気づいたのは窓。窓枠が縦に少し長い。窓ガラスは半透明で青く透き通っている。窓の下のスイッチを上に押すと明るく透明に、下に押すと暗くなった。暗くなっても外の景色が見通せるのには驚いた。

 シートの横後にはユニバーサル方式の電源コンセントやUSBポートが備えられている。シートのポジショニングは操作ボタンで90度からフルフラットの180度まで自由に変えられることを確認した。

 17時05分 UA138便は搭乗口を離れ、デンバーへ。いよいよ20日間の旅が始まった。17時20分離陸。17時35分から15分あまり激しい揺れが続いた。

 大型のモニターにフライトマップを表示。飛行コースや所要時間、到着予定時間などが掲載されている。コースは太平洋上を飛行し、アラスカの上空は飛ばないことになっている。

 表示された数字を眺める。マッハスピード0.85、追い風 222km/時、飛行速度 1111km/時、高度 11,277m。

 エンジンの音が低く、騒音が少ない。また機内アナウンスの音声が明瞭だ。

 18時温かいおしぼり。夕食の飲み物には赤ワインを選ぶ。

 食事は 牛テンダーロインの洋食か和食。しばらく洋食になるからと和食を選択。ミッシュランガイド広島2013で 一つ星を獲得の シェフ 田中庸介氏監修の料理だった。

 はじめは 前菜が豚ひき肉と蓮根の揚げ物串内ち、蒸し帆立と柚子ゼリー、胡麻豆腐と野菜の炊き合わせ

 ついで 新鮮な野菜サラダが大ぶりのお皿にたぷりと

 主菜は豚肉の味噌焼きと野菜 茄子と豆腐の味噌汁 牛蒡と鮎の風味御飯 香の物

 デザートはアイスクリームとコーヒーをお願いした。

 時間が経過して2つの窓から見た外は、一方が夕暮れの空、他方は陽が落ちた暗闇の空だった。これほどはっきりと太陽の沈む前後の様子が観察できるとは。

 19時45分食事終了。20時照明が落とされる。機内はオレンジ色のライトが消え、ブルーのライトが薄く僅かに灯るだけになった。デンバー時間では夜明け前の5時。ペットボトルのミネラルウォーターが1本配られる。

 21時(デンバー時間 6時)時差を考えてしばらく睡眠をとることにした。シート右手のコントローラーでフルフラットシートに切り替えた。クッションは良く、快適な寝心地。2時間あまりぐっすりと眠り、爽やかな目覚め。喉の渇きがない。人に優しい機体との話を実感した。

 深夜1時過ぎ(デンバー時間10時過ぎ)大陸の海岸線が見えた。太平洋を渡り終えたのだ。ほんのしばらくで、富士山に似た山が遠望できる。シアトル近郊のマウント・フッドのように見えるが、そうだったのだろうか。CAに訊ねたが判らないままだ。

 2時05分 到着前の軽食。シリアル・牛乳とバナナ。フルーツアペタイザー、ヨーグルト、パン。朝食を終えて照明が灯り、キャビンは柔らかい光に包まれた。

 2時50分(デンバー時間 11時50分)眼下に白い山並みが見える。次第に高度差がなくなり、山の直ぐ上を機体が越えていく。いよいよデンバーだ。

 3時20分(デンバー時間 12時20分)到着。フルフラットベッドを利用するのは4回目だが、B−787が最も快適。長い旅だが疲れは感じなかった。

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