熟年夫婦の ノルウェー レンタカー旅行

6月10日

成田〜コペンハーゲン

 東日本大震災から3ヶ月。被災地の復旧は緒につき始めたが、東京電力福島第一原子力発電所の原子炉の事故はまだ心配だ。原子炉と核燃料プールへの注水継続と窒素の一部注入で、低空飛行ながらなんとか安定状態を維持できている様子。でも冷却水の循環注入や汚染された水と汚泥の処理などは、まだ目途がたっていない。

 しかし政府の発表やマスコミ報道などでは、再爆発が起こり、大量の放射能が空中に放出される懸念は薄らいできたように思える。とりあえず特段の問題が発生することはなさそうだと判断し、計画通りノルウェー旅行に出発することにした。

 海外旅行時いつもお世話になっているYさんの車でJR海浜幕張駅へ。リムジンバスに乗って成田空港第一ターミナル到着。直ちに搭乗手続きを終え、海外旅行傷害保険への加入とノルウェー・クローネへの両替を済ませる。

 今日の航空会社はスカンジナビア航空。コペンハーゲン乗り継ぎでベルゲンに行くのだが、同社はスター・アライアンス加盟会社なので、成田では全日空かユナイテッド航空のラウンジが使用できる。搭乗ゲートに近いのは全日空のラウンジなので、今回は全日空を利用することにした。

 搭乗までしばらくの時間があるし、お昼も近い。しばらく日本食は食べられないからとかき揚蕎麦を注文。朝刊を読んで時間をつぶした。

 11:40 飛行機は定刻に出発。コペンハーゲンまでの所要予定時間は10時間45分と放送される。何度か飛んだロンドンなどに比べて、もう少し早く着くと思っていたのだが。案外遠いのだと気づいた次第。

 飲み物は赤ワインを所望。前途の安全を祈って乾杯。ロシア上空にさしかかったころから飛行機の下に見えるのは一面の雲。僅かな隙間もない。この状態はコペンハーゲン到着の寸前まで続いたが、私の経験では初めてのこと。旅行期間中晴天の日は2・3日だったが、そのことを暗示しているような天候だった。


 余談だが食後に使用した爪楊枝。形が平べたく、私の歯との相性が実に良好。どこの製品かと尋ねたらデンマーク製とのこと。ノルウェーでもこの製品が置かれていて大変ありがたかった。

 15::50 (日本時間22:50) コペンハーゲン到着。入国手続きを済ませたら、乗り継ぎまでの時間が30分ほどになったので、ぶらぶらとターミナル内の店々を見てまわる。


コペンハーゲン〜ベルゲン

 17:00 ベルゲン行きに搭乗のため待合室に。10分後バスで飛行機に移動。17:30 定刻にボーディング・ブリッジを離れる。空港からすぐの海上に白色の風力発電機が20機ほど一列に並んで、ゆっくりと羽が回転している。陽光に照らされて美しい。デンマークでは電力の20%が風力発電との話を聞いた覚えがある。

 海上にでると海が夕陽で黄金色に染まっている。コペンハーゲン到着寸前まで雲が広がっていたが、今は晴れている。明日以降も晴れるようにと期待をこめる。

 6月11日 18:30 飛行機は空港に着陸。全員降りていく。訳がわからないまま着いていくと乗務員からカスタムズをしてから、この飛行機に戻ってくださいと。多くの乗客はここで降り、ベルゲンまで行く乗客は僅かなようだ。

 搭乗ゲートに行く。荷物はないのかと訊かれる。機内預けでベルゲンで受け取るようになっていると話をしたところ、荷物を一旦受け取り、ここで再検査を受ける必要がある。飛行機の出発までは30分だから急ぐようにと。

 でも荷物のあるのはバッゲージ・クレーム。最早そこには戻れない。通りがかった女性職員に話をすると、ついて来るようにと。今通ってきた通路を、暗証番号を打ちながらドアを開けて、逆に進む。バッグは私たちの2つだけが残っていた。急いでとりあげ、荷物検査を受けて飛行機へ。乗務員はお帰りなさいといってくれた。

 到着した空港は、てっきりノルウェーの首都オスロと思っていたのだが、それにしては閑散としている。飛行機に向かう際、振り返ったらSandefjord Lufthanvn となっていた。オスロの南に位置する空港だった。

 20:10 ベルゲン空港着。ハーツ・レンタカーで車借り入れの手続き。道が狭く急坂急カーブが多いとの予備知識から、任意の車両保険を追加した。車は走行距離が7,980kmのほぼ新車だ。使用燃料(ディーゼル)や車の各種操作を確認。一部判らないことがあり、ハーツの窓口に戻り教えてもらう。

 持参の携帯ナビ ガーミン をセット。今夜のホテルを呼び出し 21:15 ベルゲン空港を出た。この時間だがまだ明るい。工事中の道を通り、ホテルへ。ガーミンはピンポイントで案内してくれた。

 21:30 ホテル到着。航空会社の制服を着た人が数名。空港から近いから便利なのだろう。私もそれだからこのホテルを予約したのだ。部屋に入る。子供だろうか。上の階から飛び回っているような足音がにぎやかに聞こえる。

 日本時間では既に11日朝の5時を過ぎており、夜明かしをしたようなものだ。明日からの旅を考え、シャワーを浴びて早々にベッドに潜り込む。22:30 就寝。

 本日の走行距離 3km

おりおりの熟年生活(ノルウェー レンタカー旅行)