2007年 ユーコン・アラスカ レンタカー旅行

 第11日 9月6日 曇り

 4:00 起床。 今日は ランゲル セント・アライアス国立公園の悪路 マッカーシー・ロード McCarthy Road を往復する予定なので早朝かつ朝食抜きでの出発だ。5:00 ベスト・ウエスタンを出発する。

 Richardson Highway はバルディーズのマイルポスト0 V−0Mi を北上だ。空は黒い雲で覆われ、雨上がりの道に車のライトが反射する。アップダウンのある長い長い道がどこまでも続いている。ワーシントン氷河も暗闇の中だ。

 6:45 V−83Mi のジャンクションで Chitina Road に進む。正面から黒い雲をかきわけて太陽が顔を出すところだ。慌ててカメラをだしてシャッターを押す。33マイル走って Chitina 到着。舗装道路はここまでだ。

 Chitina から McCarthy Road 未舗装の悪路になった。マイルポストは Jー0Mi で 
McCarthy はJ−58Mi の道のり。途中通過した橋は木製で狭く、車1台が通ると対向車は停止だ。

 8:15 Kuskulana River Canyon 美しい渓谷の間を水量をたたえた川が流れている。架かっている橋は長いけれどもやはり木製で狭い。風景と調和した橋に引かれて写真を写し、歩いて橋を往復。深い渓谷の下を見たら足がすくんだ。

 どこに行ってもトイレが整備されていることには感心するのだが、この橋の脇にもぽつんとトイレの小屋が建っていた。中は清潔で車椅子で使用できるようにもなっていた。さて奥に進もうと気づいたら30分近くも経過していた。

 
少しすすむと草紅葉が広がり、小さな池塘に映りこんで美しい。山の木々もいくぶん黄色く色づいている。

 9:10 J−29Mi Gilahina River の小さな橋を渡ったら、突然見事な木製の橋脚 Gilahina Trestle に出会った。(ビジター・センターでもらった資料によると 長さ890フィート、高さ90フィート) 後背の山に溶け込んだあまりにも優雅な姿にしばらくは見とれていた。

 9:45 Jー45Mi Long Lake きれいに澄んだ水をたたえ、青空と白い雲を映している。McCarthy Road Information Station の建物に立ち寄るも入り口は鍵がかかていた。10:30 Jー58Mi McCarthy Road の終点に到着。

 広場に車を駐車。Kennicott Glacier が遠望できるが、やや殺風景だ。数台の車が駐車している。この先の Kennecott River に架かる橋は車の通行禁止。徒歩で渡った後、シャトル・バスを利用することになっている。

 橋のたもとには電話があった。携帯電話を取り出したら圏外となっていたから重宝だ。橋はグレイチングで下が丸見えだ。流れが速い。氷河が溶けた水は、独特の色をしている。

 橋を渡ったところに本当に小さなベンチと雨をしのげない屋根。見るとシャトル・バスの時刻表が張ってある。まぁここがシャトル・バスの乗り場だろう。ベンチに腰掛けて パンと水だけのランチョンとなった。

 11:00 シャトル・バスが到着。往復の運賃を運転手に支払い。ダウンタウンのモーテルなどに立ち寄りながら Kennicott River Road の終点には
 11:20到着。

 小奇麗な山小屋風の家が数軒。自由に入れる空家は別荘として使われていたようだ。ギフト・ショップやガイド会社などもある。歩いていると異様な光景が飛び込んできた。この周辺一帯は国立公園ではなく私有地とは知っていたが、その他の予備知識がないままに訪れたので仰天した次第。

 ここは ボナンザ銅山鉱跡 Bonanza Mines で Kennicott Mines National Historical Landmark だった。

 歩いている右手の道から見ると、正面遠くに見える 
Kennicott Glacier 左に山、下は黄葉の美しい台地。それらに取り囲まれた広い場所が、銅を採鉱した跡の土砂の山々に覆い尽くされているのだ。その光景は周りの風景とはあまりにもそぐわなかった。

 鉱山の建物跡も残っている。立派な建築で不自然な印象派受けない。洒落た姿のケニコット・グレシャー・ロッジなら長期滞在も楽しいだろう。

 11:35 ビジター・センターに向っていたら、偶然センター勤務の女性レンジャーに出会った。しばらく立ち話をして様子を聞き、別れ際記念写真を撮らせてもらった。

 Kennicott Glacier の終末点に行く短いトレイルは、一昨日立ち寄ったビジター・センターで教えてもらっていたが、時間的に無理だと付近の散策にとどまった。12:30 シャトル・バス乗車 12:50 Kennecott River に着き、あたりの風景に名残を惜しみながら川をゆっくりと渡る。

 13:20 McCarthy Road Information Station で昼食。きれいなトイレも拝借。そのとき1台のセダンが進入してきた。若い女性がふたり乗っている。駐車場をくるっとまわってそのまま出て行った。McCarthy のダウンタウンには寄らずに 13:55 帰途につく。

 14:15 ひとりの男性がかなりの坂をサイクリングで
昇ってくる。その元気さに驚嘆するのみ。14:35 道を曲がったら直ぐ前にムースの親子がいた。驚いて急ブレーキをかける。ムースも驚いたのだろう、直ちに山の中に駆け込んだ。車を降りて捜したが、もはやどこに潜んだのか見つけることはできなかった。

 今朝早起きをしたからだろう。眠気がすると 14:50 路肩に車を寄せ、少しまどろむ。僅かな時間だが身体はしゃんとし、運転の不安がなくなる。15:10 出発。

 16:15 Chitina のレスト・エリアで小休止。荷物車を後ろにつないだ小さなバンが停車、数名の若者がトイレに向かう。日本人女性が話かけてきた。現地のツアーで女性(日本人3名、オーストラリア人1名)と男性1名、それにツアー会社の運転手だそうな。McCarthy まで行くとかであわただしく車に乗り込んでいった。

 
17:55 Glennallen の Omni Park's Place で食料などの買い物。18:35 給油(16.601ガロン) 振り返ると雪で白いMt.Drumが大きく見えた。
18:55 Caribou Hotel のフロントへ、満室だ。やむなく前進する。

 Glennallen (アンカレッジから187マイル A−187Mi)からは Glenn Highway を西に走る。マタヌスカ氷河展望台を通り過ぎて直ぐにモーテルが見えた。まだ明るさが残る 20:30 Aー128.5Mi  EUREKA LODGE に車を入れる。部屋の前に停車している車はない。空室はありそうだ。

 21:00 夕食  22:15 就寝


 本日の走行距離 584km   累計走行距離 4,007km

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