2007年 ユーコン・アラスカ レンタカー旅行

 第9日 9月4日 晴れ 降霜

 6:00 起床 7:00 朝食 8:15 モーテルを出る。 8:20 給油 14.742ガロン 洗車をして8:40 再スタート。ここは1週間前に通ったのだが、秋冷と黄葉が目立つようになり、すっかり秋の風情が漂っている。

 数十メートル進んだジャンクションでアラスカ・ハイウェイと別れ左折、8月28日に北東に走ってきた トク・カット・オフ Tok Cutoff を今日は西南に進む。

 10:20 トク Tok から 65マイル T-65Mi で ランゲル/セント・エライアス国立公園 Wrangell-St.Elias National park 
への道 Nabesna Road に入る。

 
Nabesna Road に進入した右に Slana Ranger Station があったので立ち寄り、資料や説明を受ける。道路は非常な悪路、しかし15マイル行くと雪の山 マウント・サンフォード Mt. Sanford と 今が一番見ごろとなっているベリーの紅葉の美しい風景がみられます。 なお Mt. Wrangell は Mt. Sanford の左奥に見えるのだが、今日は雲がかかっていますと。

 デスクの隅に数個のチョコレートが積まれている。包装紙にはアラスカの国立公園のシンボルマークが数ヶ所印刷されている。売り物ですかと訊ねたら、そうです。これはアラスカの国立公園のみの販売で市販はされていませんとのこと。

 それならお土産に購入しようと××個くださいと頼むと、奥の部屋から持参したものと合わせて12個あった。このチョコレートをまとめて購入する人はいない。この国立公園のトレイルを歩く人が偶に買うだけで、多くの数を置いていないとの説明だった。

 購入代金のカード支払いを処理したスタッフの女性が、カードを返しながら3個のやや大きいバッチを差し上げますと手渡してくれた。そのバッチには ALASKA NATIONAL PARK と記されていた。

 11:00 思わず時間をとってしまったが レンジャー・ステーションをスタートした。しばらくは何軒かの家が点在し道路は舗装されていたが4マイルで終わり、その後は土と砂利の道に。石が転がり運転がしにくい。先日走ったデンプスター・ハイウェイよりも路面の状態は悪い。車を慎重にゆっくりと走らせた。

 しばらくは眺望がきかなかったが、Nabesna Road の始点から 15マイルの地点に到達したら雪の Mt. Sanford と地面を覆いつくすベリーの紅葉が目に飛び込んできた。車を停めては写真を写す。

 路肩や駐車場のない道だが、平坦かつ直線で見通しが利くし、行き交う車もないので、走行する道で僅かに右に寄せては駐車していた。

 11:45 停車しようと車を僅かに右に寄せる。右後輪がずるずる、ゆっくりとだが道路あるいは路肩といえるのだろうか、崩れていく。しまったと思ったが、もう遅い。後の祭りだ。

 何とか脱出しようと試みたが、右後輪が空転してうまく行かない。車の右側、道路の下は偶然なことに広く開けている。(脱輪した前後は、道をそれるとベリーのブッシュで隙間すらない) そこで重たい荷物を降ろしてバックしたらと考えはじめた。

 そのとき前方からきた車が停車、降りてきた男性にレンジャー・ステーションに連絡してもらおうと依頼した。そうしたら4輪駆動車であることを確認後、私の方が慣れているよ。とりあえず脱出を試そうと。

 重たい荷物 100kgほどを積んでいるから降ろそうかと言ったら、そんなのは関係ない、そのまま積んでおいて差し支えなしとのこと。私と男性は後輪の空転でできた空間を石や土で埋め、手や足で踏み固める。一度動かしてみようと男性は車に乗り込み2・3度アクセルを踏んだが、後輪が空転するだけで事態は変わらない。

 道路と広場の高度さが、脱輪している場所に比べて前方の方が低い。あそこなら車を道路に戻せるだろう。だから車は一旦広場にバック、広場を前進、道路に向け一気に駆け上がろうとの男性の話。 車の腹が道路をこすらないかどうか不明だが、それしかなさそうだとやってみるようお願いした。

 慎重な運転でバック開始、車はゆっくりと斜面を下りてくる。広場に到達、車の向きを整え、猛然としたスピードで前進、斜面を斜交いに上り道路の上で停車した。お礼を述べ握手したが、男性の手は土がついたままだ。急いでいたのだろうか、名前などを聞く間もなく、彼の車に乗って発進していった。

 12:20 やれやれ助かった。もしレンジャー・ステーションに救助してもらう事態になっていたら、今日中に脱出できたのだろうか。一安心したらお腹が空いてきたと、目の前の絶景を堪能しながら昼食にした。

 13:10 17.8マイル地点の Dead Dog Hill Rest Area だ。この先は見所というほどのものはなさそうだから、引き返すことにしようと話し合う。14:25 Nabesna Road を離れハイウェイに入った。

 15:20 レストエリアでドーナツを手に温かいコーヒーの休憩。15:55 グレナレン Guennallen を通過。Richardson Highway に入り バルディーズ Valdez に向かう。

 16:15 バルディーズまで 106.8マイル Vー106.8Miの ランゲル-セント・エライアス国立公園 
Wrangell-St.Elias National park の ビジター・センター Park H.Q & Main Visitor Center に。

 見所を教えて欲しいと伝えたところ、車はRVまたはSUV(オフ・ロード車)か、その他の車かと訊かれたので、フルサイズのSUVと答えた。それならとくれた資料が マッカーシー・ロード McCarthy Road の地図と説明・解説のパンフレットだった。

 またバルディーズに向かうなら途中の道路から少し入ると氷河があり、その上に立つこともできます。
さらに大きな滝が流れ落ちているのにも出会いますとのこと。いろいろと情報を入手して、17:30 ビジター・センターをでた。

 明日のプリンス・ウイリアムズ湾クルーズは正午出船だし、今日は暗くなったからこのあたりで泊まろうと考えていた。ところが地図にあるモーテルは営業をしていない、というか廃屋のようだから廃業しているのかな。次のモーテル Vー46Mi はベッドだけのでトイレとシャワーは共通でかつ小屋の外だ。仕方がない、さらに前進あるのみと南下した。

 
遠くに氷河が見えてきた。あれが教えてくれた氷河だろう。18:40 Vー29Mi ワーシントン氷河 Worthington Glacier 駐車場に。展望台まで徒歩2・3分。大きな氷河の先端が目の前にあった。

 数名の若者が氷河を歩いて下ってきている。日本人の熟年夫婦と若い女性に出会う。遅い時間になっていたので挨拶しただけで通り過ぎた。19:15 氷河を離れる。

 走り始めて間もない Vー26Mi で Thompson Pass を通過。ここからは急な長い下り坂が続いた。Vー14Mi で Bridal Vell Falls に出会うも今夜の宿確保の心配があり、
車窓から眺めて通り過ぎる。

 オールド・バルディーズ Old Valdez に入る。バルディーズ Valdez からの車が連なっている。観光を終えたクルーズ船の乗客や帰宅する乗員だろうか。 

 20:00 バルディーズ Valdez に到着。最初に見つけた トーテム・イン Totem Inn に飛び込む。2寝室の1部屋のみ空いています。それぞれの部屋は鍵がかかりますと。宿泊カードに記入を済ませる。

 ところでコロンビア氷河への観光船の申込場所と乗船場を尋ねたら、今年はもう終了し来春までありませんと。WEBで9月15日まで就航と記載していたと伝えても同じことを繰り返すのみ。ではとビジター・センターを教えてもらった。

 20:30 トーテム・インのレストランで夕食。 22:30 就寝。


本日の走行距離 476km   累計走行距離 3,418km

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