2007年 ユーコン・アラスカ レンタカー旅行

 第7日 9月2日 東は晴れ 西は曇り 霜

 5:30 起床 今朝は冷え込んでいる 今日訪れるクルアニ国立公園方向の西の空は雲が一面で隙間もない。6:45朝食 7:45 モーテル発 ガススタンドを見つけ直ちに給油(60.932リットル 73.06カナダドル @1.199ドル 支払いに行くと何故か割引ですと 70.87カナダドルに) マイルポストはドーソン・クリーク DC−1475km

 アラスカ・ハイウェイ Alaska Highway を走り始めて約1時間 8:50 川霧が立ち昇る優美な景色、橋を渡りきったところで駐車、川の上からカメラをかまえた。ひとしきり写真を写した後車を走らせていると山の中腹や山頂に雲がたなびいていく。次第に青空が覗くようになってきた。

 9:40 
道は上り坂、中腹まできたら前方に雪山の山頂が見える。クルアニ国立公園 Kluane National Park だ。魅力的な風景が点在しなかなか前には進まない。

 10:55 ヘインズ・ジャンクション に到着。直ちにビジターセンターに向かう。笑顔で迎えてくれた女性に、2日間滞在、明日ビーバークリーク Beaver Creek からアラスカ入りしますと伝え、氷河の遊覧飛行の発着場所やクルアネ国立公園の見所を聞く。詳しい資料を出し、ポイントには赤色で印をつけながら丁寧に説明してくれる。気持ちの良い応対だ。

 ビジター・センターからホワイトホース方向に戻り、遊覧飛行機の発着場所 ヘインズ・ジャンクション空港へ。ヘリコプターの方がゆっくりと飛行してくれるだろうと左手の建物に入る。3名ではだめ、4名でないと飛ばないと。その態度が不愉快だったので飛行ルートや値段などの詳しいことも聞かずじまい。

 右手の建物 KLUANE GLACIER TOURS  SIFTON AIR (867)634−2916 へ。狭い事務所に髭ずらの若者がひとりぽつんと座っている。

 ここは乗客4人乗りの小型飛行機での遊覧。パンフレットをだして飛行コースや所要時間と料金を示し、さらに大きな地図をなぞる。要するに3名分の料金でOKのようだ。

 今直ぐに飛びたてるよ。明日の天候は曇りのようだし、今は雲がきれているから氷河は見えると。40分から120分まで5コースあったが、以前遊覧飛行中に乗り物酔いにあった妻のことも考慮して、飛行時間75分のコースを選択した。

 
髭ずらの、その若者がパイロット、Neil と名乗った。飛行機の前で彼を入れて記念撮影。座席は3列、1列目がパイロットと1名、2列目に2名、3列目は1名乗れるが、写真撮影は最後列がベストとの説明あり。妻はパイロットの横、2列目に私、3列目に友人の女性が乗り込む。 11:45 砂利の滑走路を走りだし、直ぐにふわりと飛び立った。

 初めは谷間を飛んでいたが次第に高度があがる。下は氷河がなくなった跡だろうか、どろが川のようになっている。雪の山が近付いてきた。前方に氷河が横たわって見える。マイクを通して説明があるけれども騒音で良くは聞えない。

 
Kaskawulsh Glacier だろうか。氷河は真下になった。すばらしい景観に引き込まれ写真撮影がおろそかになる。撮影しようとすると機体の窓枠や脚がじゃまになる。高度が上がり彼方まで見通せる。

 ひときわ高い山は北米で2番目に高い Mount Logan とか カナダ・ユーコンとアメリカ・アラスカの国境に聳える  Mount St. Elias とか説明していたと着陸後妻から聞いた。

 氷河は遠ざかった。急斜面の山肌には鋭い爪でけずられたような雪の襞が刻み込まれている。カナディアン・ロッキーやニュージーランドのマウント・クックとはまた違った絶景だ。

 再び氷河が見える。先程とは違う氷河のようだ。 Lowell Glacier だろうか。太陽光線が差し込みきらきらときらめいている。随分と低くなってきた。氷河から流れ出た水が行く筋もの川となって下流に向っている。山の中腹に白い動物の群れがいる。

 13:05 着陸 すばらしい遊覧飛行だった。氷河の上に降り立ったこともあるが、今日のような美しく迫力のある風景に接したのは初めてで、本当に感激した。

 13:25 ビジターセンターに戻り、木陰の下のピクニックテーブルで昼食。ジャンクションのコーナーにある Cozy Corner Motel で今夜の宿を確保。14:50 ビジターセンターで教えてもらった ヘインズ Heines 方向にあるいくつかのビューポイントに向い南下した。

 15:25 ヘインズ・ジャンクション から52km  HJ−52km で左に見えた Dezadeash Lake の展望台に車を入れる。岸辺に生える若緑の水草が、風にゆれながら日光に照らされて優美な姿を見せてくれる。辺りに人気はなく静かな刻が流れている。

 15:50 ハイウェイの走行車線に車が1台止まっている。追い越しざま路肩をみると熊がいる。停車している車の直ぐ前だ。急ブレーキをかける。しまったぞ。ブレーキの音に驚いたのか熊は茂みの中へ入っていく。

 茂みの中に入った熊は悠然と何かを食べながら前進、こちらの車に近付いてきた。窓のガラスを下げてカメラを向ける。木立にじゃまされて熊の姿が写しにくい。そのうちに食事をしながら茂みの奥に向って行ってしまった。今回の旅行で初めて出会った熊だ。

 16:10 HJ−65kmで左折し未舗装道路を約1km Klukshu Village に到着。僅か数軒のこの小さな村の脇を流れる細く浅い Klukshu River を赤い鮭が遡上している。岸から手が届くほどだ。2つの小屋の中では鮭が吊るされ、燻製が作られていた。30分ほどして帰途につく。

 16:50 J−58km St.Elias Lake の駐車場で温かいコーヒーを飲み、しばしの休憩。17:20 HJ−45kmの Rock Glacier Interpretive Trail のトレイルヘッドに駐車、片道600mのトレイルを歩くと後退した氷河の先端が見えると聞いていたので坂を登り出したが、いっこうに行き着かない。悪い膝が心配になり途中から引き返し、18:10 駐車場を出た。

 18:30 HJ−27km Kathleen Lake 湖畔に着く。柔らかい陽射しの夕日が湖と取り囲む山を照らす中、2組のグループが愉しげな笑い声をあげ、バーべキュウをしている。われわれもここで夕食をしようと話がまとまり、ピクニックテーブルにご馳走を広げ食事を始めた。

 19:45 
Kathleen Lake から2kmほどの橋を通りかかった。逆光に浮かび上がったのは川の中に入り魚釣りをしている親子だ。写真を2・3枚写していたら帰り支度をして車の方に向って歩んでいった。

 20:25 モーテルに帰り着く。22:30 就寝


 本日の走行距離 
317km    累計走行距離 2,468km

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