オレゴン海岸(オレゴンコースト) レンタカー旅行記


 00.9.22(金曜)
 (ノースベンド〜パシフィックシティー)
  
  天候 快晴

 5:40起床、今日は オレゴン海岸 Oregon Coast を北上だ。 7:30 まずはじめにケープアラゴ Cape Arago に向かう。駐車場に車をいれると1台のキャンピングカーが停車し、後部のハッチの上に頑丈な三脚とキャノンカメラがセットされているのが目についた。

 話かけてみると、東オレゴン在住でふたりはご夫婦、女性はプロの自然動物の写真家で今日はすぐ下の海にいるオットセイの群れを撮影する予定、夫は助手だそうな。朝鮮戦争時に仙台に駐留し、その後朝鮮に行き従軍したと当時のことを思いだしていた。女性はそのような詳しい話ははじめて聞いたといっていた。

 しばらく話しているうちに無数のオットセイのいる小さな岩礁に日が当たりだしたので、撮影に専念。右がわに回りこむと風がきつく、ケープアラゴの岬に太平洋の荒波が次々と押し寄せ豪快なシーンが出現していた。真っ青な海、押し寄せる白波、岩に当たって大きく飛び散る飛沫、太陽の上昇にともなう陰影、それらが渾然一体の風光は圧巻だった。

 一旦モーテルに帰り、10:00 ノースベンド North Bend を出発、いよいよ US−101を走り オレゴン コースト の北上を開始する。

 10:35  Umpqua Light House Park に着く。ゲートなどはなく、入園料が必要との立て札(キャンピングカーで7ドル)と木にぶら下げた小さなボックスはあるが、付近にひとかげがみえないので住所・氏名・車両ナンバーを所定用紙に記入し、7ドルをボックスに放り込んだ。

 小高い丘の手前で車を降り、丘を越えると白いさらさらの砂がどこまでも果てしなく続く海岸に出た。波頭をたて大きなうねりが次々といくつも押し寄せる波際に沿って、遠くの男女ふたりが手を取りあい、戯れていた。この広い海岸で人は僅かに4名のみだ。

 11:40南入り口に着く、そこにはゲートがあり女性から入園料を求められたので、7ドルをボックスに入れてきたといったところ2ドルを返金してくれた。海岸を引き続き散策13:45流れ込む小さな川の横で昼食。

 再びUS−101に戻り、 オットセイの洞窟 に15:45到着。洞窟までエレベータで降り、少し歩くと目の前にオットセイがいた。ここのオットセイは飼育されているのではないだろうが、なにか荒々しい感じがしない。

 今朝ケープアラゴでみたオットセイの印象が強いく、16:15に出る。 16:45デビルスチャーンに着く、侵食した岩の奥深くまで豪快な高波が押し寄せ、高々と派手に砕け散る。岩が海水に洗われ、足が掬われそうになる。

 17:45 パシフィックシティー Pacfic City に着く。モーテルが満員、もう1軒のモーテルに連絡をとってくれたところ、一部屋のみ空いているとのこと、ここですてきな夕陽をながめる予定にしていたので、直ぐにOKをだし、チェックイン。サインを済ませたのみで約5分のキワダ岬に行く。

 キワダ岬 はすでに夕陽で海岸が美しい。砂地に生えている草も柔らかいひかりと黄金色の砂との対比が雑妙で、印象に残る風景となっている。後フイルムが何枚残っているのか確認しようとカメラをのぞいてがっくり、モーテルのことであわてたのでフイルムを装填していなかった。

 しかし、本当に見事な景色でこころから堪能できて、大満足だった。19:40モーテルに戻る。いささか疲れたのでただ1軒のレストランで夕食、ホタテのかりかりフライがうまかった。

  本日の走行距離 209.1マイル (累計 1,690.2マイル)


  00.9.23(土曜) (パシフィックビーチ〜カラロック)

  天候  快晴 

 6:00起床、ケープキワダ に行き朝の海岸を散策する。8:50モーテルを出る。オレゴン海岸北上を続ける。途中ところどころで車を止め景色を眺める。高台からは海岸が遠くに消えている。2・3人の釣り人が膝まで海に入って糸を投げている。

 11:40 Wheeler で派手な彩色の2両のディーゼル車「オレゴンコーストエキスプローラー号」が砂浜の上にある粗末な駅に停車して、多くの親子が降りてきた。子供たちは遊具を手にして、楽しげだった。

 12:50 キャノンビーチ Cannon Beach に着く。US−101号からキャノンビーチへの路は車がいっぱいで、一方通行になっていた。しゃれた店が軒を並べるあまり広くない目抜き通りを過ぎると、ビーチが視界いっぱいにはいってきた。

 ここは浜辺からそそり立つ世界で3番目に大きな一枚岩 ヘイスタック・ロック が売りものだ。海鳥の巣や潮溜まりができているので、岩を取り囲んでいる何人ものひとがいる。

 自転車のような乗り物に乗って波打ち際をはしゃぎながら、競争している子供たち、オモチャを砂浜に放りだした幼児、皆嬉々として楽しげだ。せっかくだからオレゴンコーストで一番有名なこの街で食事をしようとしたが、どの店も満員で駐車場すら空きがない。やむなく13:45シーサイドのブロードウエイパークで昼食にする。この市の公園ではいくつもの遊具があり、子供たちが歓声をあげて戯れていた。

 2日間のオレゴンコーストの想い出を胸に、長い橋を渡って ワシントン州 に入る。途中でヘリコプターが巨大な木に紐をまいて吊り上げ、根元を電動のこぎりで切っている現場を通りかかった。これでは切り倒すなんて言葉は不要だろう。

 18:45 オリンピック国立公園 Olympic National Park の海岸 カラロッチ Kalaloch に到着、太平洋に沈む夕日の美しさが有名だ。今夜の宿、高台にある2寝室のひろびろとした丸太のキャビンに車を寄せる。太平洋が眼下に見え、沈もうとする太陽が大きく赤く輝いている。ただちに海岸に下りる。

 水鳥がきらめく海面の中にそっとたたずんでいる。流れついた巨木のかずかずが造形的なシルエットを創りだす。砂浜を子供が凧上げに夢中になっている。青空が鮮やかな夕焼け雲で覆われていく。本当にのどかな情景だった。世界でも有数の夕陽の名所といわれているのも当然だろう。

 20:00レストランで夕食。受付の男性が片言の日本語で、しばらく日本にいたと懐かしそうに話しかけてきた。21:40満天の星、天の川、北斗七星などを見上げながらキャビンに戻った。

 本日の走行距離 257.7マイル (累計 1,947.9マイル)

おりおりの熟年生活(アメリカ北西部レンタカー旅行)