木 曽 路 の 紅 葉  
               
                           
               
               

 伊那谷から木曽谷に向かう権兵衛峠は山間にあり秋は一面の紅葉に覆われる。昔の道は車がやっと1台通れるだけですれ違いができない。このため現在は廃道となり立ち入り禁止になっているが、権兵衛トンネルを掘って開通した新しい道は制限速度60kmの快適な道路だ。

 この道は通行量が少ないので運転中も前方の風景が目に飛び込んでくる。光を浴びて金色に輝いている落葉松が近づき、後に遠ざかる。駐車スペースに入り、数枚写真を撮った。

 木曽町に入る。唐沢の滝の紅葉が見ごろだろうと地蔵峠越えの狭い道を通る。車を停めて坂道を数分上ると、前日に降った雨で水量の多い滝の流れと滝の前に張り出した美しい紅葉が目に飛び込んできた。まさに一幅の絵画のようだ。道路工事で130mあった滝が現在では100mになっているけれども見応え十分の景色だ。

 翌日早朝王滝村の自然湖に出かけた。夜明け前に三脚を立てて日の出を待ったのだが、あいにく太陽は姿を現さなかった。日の出の時刻ごろ湖の中心で霧が発生、岸に向って静かに流れて湖面を覆っていく。青く幻想的な光景の出現に、しばらく見入ってしまっていた。紅葉は既に見頃を過ぎ落葉盛んだったが、早朝訪れた甲斐があった。

 王滝村から木曽町に戻り開田高原への県道を走る。途中3つの橋が有る。ダム湖では鏡のような湖面に紅葉が映り、渓谷では両岸の紅葉が見ごろとなっていた。いずれも車から降りて橋の上からでなければ見えない景色なのだが、停まる車はまずいない。

 木曽路の紅葉はまだ見ごろ、この後さらに数日間開田高原や日和田高原できれいな紅葉を愉しんだ。

撮影日 2016.11.2〜11.3
撮影地 長野県木曽郡

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