王滝村の風景に魅せられて  
         
                     
         
         

 王滝村の厳冬期の風景に魅せられて再訪した。数日前に清滝が久しぶりにほぼ全面凍結したといわれ、ここしばらくは大寒の厳しい寒さの毎日だった。

 しかし王滝村を訪れる3日前から日中の最高気温は3〜4℃。その上天気がよく太陽が照りつけ、天気予報では3月の気温と報道していた。真冬の景色が続いているかどうか懸念しながら、車の中ではあれやこれやと楽しみな話をして過ごした。

 新滝や清滝は氷が崩れたのか、滝の上部からは黒い岩肌を水が流れ落ちている。しかし見応えのある光景であることに変わりはなかった。滝の裏にまわると、青白い氷がカーテンのような襞をつくり、写真を撮ってと招いているようだった。

 自然湖は雪で一面が覆われて真っ白。ちょっと見には枯れ木の林に雪が降った状態だった。しかし湖面に降り立ってよく見ると、ところどころ氷や水面がある。他の時期には見られない光景が広がっていた。

 朝はワカサギ釣り。ツアー客や地元の人でにぎわった。地元のひとはテントを張る。声をかけて中に入れてもらう。今は魚群探知機用の穴とワカサギを釣る穴の2つあけると。餌のサナギは紅しょうがで赤くしたものを使用するそうだ。写真を何枚か撮らせていただいた。

 ダム湖に向かう。湖面は凍結しているが解氷面があり水が顔を見せている。夕暮れの淡い太陽の光が水の表面で反射して美しい風景をつくりだしている。言葉では現せない魅力的な景色だ。

 翌早朝、出発しようとしたら車の窓に美しい氷の結晶。小さく可憐な白い模様だ。窓を拭く前に数回シャッターをきった。辺りは凛とひきしまった寒気で冴え冴えとした空気が漂う。木々にはうっすらと霧氷がついている。

 ダム湖に向かう。流れ込む王滝川の表面から湖面にかけては、青黒い氷で覆われ、縞の模様が浮かび上がっている。太陽が昇ってきた。氷の上で光がきらきらと反射する。あまりの美しさにしばらくは見とれていた。

 カメラを取り出し、圧雪道路に足をとられながら、その辺りを歩き写真を撮る。露出の判断が難しい。下手な鉄砲も数打ちゃ当たると多めにシャッターを切った。

 地元の人が2〜3名。話をしたら、これほどのすばらしい風景だが訪れる人は少ない。ここをよく知っていましたねと。何時までも秘境であってほしいと思うが、いずれは写真家には知れ渡っていくのだろう。

 このたびの旅では先日出逢ったばかりのS.Mさん(王滝村在住)に撮影ポイントを教えていただくなど、大変お世話になった。感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。

撮影日 2011.2.5〜2.6
撮影地 長野県木曽郡王滝村 

おりおりの熟年生活(海外レンタカー旅行)