開田高原 夏(2016.8)  
               
                           
               
               

 猛暑の日が続くお盆の時期に開田高原に向った。新地蔵トンネルを抜けて開田高原に着くと、道の両脇に植えられたコスモスが美しく咲いていて思わず車を止めた。滞在中晴天は翌日だけ。雲ひとつない青空を見上げていると、ここちよい風が頬をなでる。秋の気配がそこはかとなく訪れていた。

 開田高原滞在中の楽しみのひとつは岩魚の塩焼き。自然探勝園の炉辺で焼かれて、まだ熱い岩魚に頭からかぶりついた。いつ食べても旨い。10月に学生時代の友人たちが開田高原に来るので、味わってもらおうと思う。

 牧草の採草地では草を刈って入れた白い牧草ロールがたくさん転がっている。この時季だけ見られる光景。近くのソバ畑では白い花の上をアキアカネが飛び回り、飛びつかれると羽を休める。夕日が羽に当たりきらきらと輝いて見える。

 黄色いオミナエシの先にはソバの花。木曽馬の里ではソバが一面に咲き、一群の木曽馬が牧草を食べながらゆっくりと移動していった。

 曇り空の毎日で星空を見ることはなかったが、満月の翌日一瞬だけお月様が顔をみせた。まぁるい笑顔に惹かれてカメラを向けていた。

撮影日 2016.8
撮影地 長野県木曽郡木曽町開田高原