開田高原 秋の星空  
               
                           
               
               

 太陽が沈んだ後の空はブルーに染まり美しい。その中にきらきらと輝く星々がいくつか見える。山小屋から見上げる夜空は群青色で、宝石のような星が様々な色彩を放っている。

 すばらしい光景を眺めるだけではなく、写真に撮りたいと思った。星の撮影には特殊な機材も使用されているが、手持ちの機材だけでとりあえず挑戦することにした。

 撮影時のホワイトバランスはいつもは 太陽光にしているが、空の青色をだしたいので 色温度を 「4500k」に。高感度撮影時のノイズ低減を 「標準」に。また露出時間は長くなるから 長時間露光のノイズ低減は 「OFF」に設定した。

 九蔵峠に出かけ太陽が沈むのを待つ。空がブルーに染まって星が輝きだした。ピント合わせは ライブビュー撮影を 「する」 に切り替えて、液晶画面に表示、マニュアルで合わせた。まず1枚。それから20分ほど経ってまた1枚。

 カメラはEOS、レンズはシグマの単焦点の20mm。周辺は光量が落ちて黒く写っている。キャノン純正のレンズではないので、周辺光量補正は対応していない。

 18時から19時過ぎまでは飛行機の飛来が多くその光跡が写りこんでしまう。航路の関係でかなり長い時間画面を外れない。

 連続撮影をして円周光跡をキャノン付属のソフト DPPで合成して作成しようと思うが、次々と飛行機が飛んでくる。やっと10枚連続でシャッターを切った。

 その連続撮影した写真をDPPで合成したのが下段右の写真。1枚毎では青い空だが、合成すると街のひかりの影響が出ている。また光跡がシャッターを押す僅かな時間分切れている。

 場所を移動し、数か所で撮影。レンズをキャノンのEF16−35mm F2.8に変更。カメラ側で レンズの周辺光量補正を「する」に設定した。

 露出は マニュアルで絞りは開放といわれているが、この暗さでは自動でも絞りは開放になるだろうからと、撮影モードは自動 「P」 に設定し、シャッタースピードはカメラまかせにした。

 過去の経験で撮影後液晶では見えてもかなり暗くしか写っていないので、ヒストグラムを見ながら、露出補正ダイアルを回し「+1〜+2」の補正も行った。結果はプラス補正が正解だった。

 この日はオリオン座流星群のピークからは数日が経過していたが、撮影中に2回 流れ星が見え、画像にも写っていた。

 RAW現像時 星が埃のように見える画像もあったが、ハイライトを+2〜+3にスライダーを移動させると、明るく大きくなり、星と見えるようになった。

 少し工夫をすれば、それなりの写真にはなる。これからも星空を撮ろう。次は天の川がはっきりと判るのように撮りたいものだ。

撮影地 長野県木曽郡木曽町開田高原
撮影日 2014.10.24〜25

おりおりの熟年生活(開田春秋)