開田高原滞在記録  
 

光善寺
   

駒つなぎの桜
   
妻籠宿への道で
   

開田高原のこぶし
 
                           
 

山並みと槍ヶ岳
   

国道471号線で
   

山口村で
   
朝日村で
 
               

 ゴールデンウィークの4月28日から5月5日まで開田高原に出かけた。例年よりも桜の開花が遅れ、これから満開を迎える桜の数々を訪れることが目的だ。

 28日 中央自動車道・駒ヶ根インターチェンジからほど近い光善寺を最初に訪れる。道路沿いの大きな枝垂れ桜はまだ咲き始めだったが、境内の桜はいずれも満開。艶のある花びらとしとやかな枝ぶりが青空にはえる。

 駒つなぎの桜は写真家にとっては羨望の的。写真雑誌や写真集などでしばしば見受けるようになった。最近は人気が高く、訪れる人も多数。今日はまだ5分咲き、しかも雨に降られているので幾分閑散としているが、それでも観賞する人が途切れることはなかった。

 小雨が降り続きしっとりとした雰囲気の漂う中に、美しい姿の駒つなぎの桜が田んぼの脇にたたずんでいる。水面に浮かぶ桜の姿は、雨粒の大きさにより現われたり消えたり。しばらくその様子を面白く眺めて過ごした。その後妻籠方向に車を走らせ、満開の黒船桜を観賞。

 妻籠宿の近くにさしかかり道路わきのしだれ桜に目がとまる。さりげない桜だが惹きつけるものがある。車をUターンさせてシャッターを切った。

 翌29日は高山へ。臥竜桜を訪れた後は市内へ入りぶらぶらと桜を求めて歩く。結婚記念写真を撮影中のカップルに出会い、写真を撮らせてもらう。昼は飛騨牛に舌鼓を打つ。30日は開田高原を散策して早春の風景を楽しんだ。

 1日は早朝木曽馬の里に行き5〜6分先のこぶしの花を撮る。午後になって久しぶりに奥飛騨温泉郷の湯につかりに行きたくなりHPで空室を探す。東日本大震災と福島原発の影響で空いているだろうとの見込みとは大違い。新穂高温泉でやっと2日〜3日の1泊が見つかり予約した。

 2日は岐阜県朝日村経由で新穂高温泉へ。途中の朝日村と山口村では名もないが見応えのあるしだれ桜がいくつもあり、しばしば停車。昼食も桜の見える道路わきで持参のおにぎりをほうばった。

 3日は新穂高ロープウェーで西穂高口へ。屋上の展望台からは奥穂高から槍ヶ岳に続く3,000mの山並みが眼前にせまる。白い山の彼方に黒い山肌をした槍の穂先が僅かに顔を見せている。

 今日は快晴。遠く白山も乗鞍岳もはっきりと空中に浮かび出ている。ここ数日間黄砂で空中が黄色くもやっていたのが信じられない。

 国道471号を平湯温泉に走る。この辺りは新緑の輝きが美しい。平湯温泉からは松本経由高速道路を利用。帰宅後知ったのだが国道361号は私が通過した後の2日夕刻に土砂崩れ、このため通行止めとなっていたので松本経由でなければ開田に帰れないのだった。

 4日国道361号は通行止めだが、冬季通行止めの道路を急遽通れるように整備したとの告知がHPに掲載された。それなら朝日村と山口村の桜が先日よりは見ごろだろうと再訪することにした。

 神明神社、円城寺、立岩神社、その他名前は分からなかったが美しい桜を撮影しながら平湯温泉に着く。帰途は奈川ダムから芽吹き始めた新緑を楽しもうと、野麦峠への道を走り薮原に抜ける。

 5日は私の山小屋に隣接する「気まま文庫」開設5周年記念、「鷲野彰子演奏会」を聴く。大きなピアノは運びこめないので、クラヴィコードという初めて知った楽器の演奏会だった。

 鷲野さんと気まま文庫のSさん選曲のクラヴィコード演奏。その後は全員で童謡を数曲合唱。終わってからはクラヴィコードの前でいろいろと質問するやら、鷲野さんの説明を訊くやら、本当に愉しい至福の時間が過ぎていった。


撮影日 2011.4.28〜5.5
撮影地 長野県 岐阜県

おりおりの熟年生活(開田春秋)