お 盆 の 頃   開 田 高 原

 お盆の時期 8月9日から17日まで開田高原に滞在した。この夏は毎日雨続きだったそうで、滞在中も13日までは雨、やっと14日から太陽が姿を見せた。写真は14日早朝に保健休養地入り口付近で秋の気配が漂う風景を、16日夜半に九蔵峠で天の川を撮影した。

 16日は23時を過ぎても30秒の露出中に車のライトが入ってしまう。お盆の時期だから車の往来が多いのだろう。明日は千葉に帰る運転だからとライトの影響のない写真が撮影できないままに引き上げ、9月に出直すことにした。


開田高原滞在日記

 9日 森林セミナーハウスで開催の 第12回森の音楽会 「ミドリタメ演奏会」 「響け!地太鼓(ガイアドラム)」 を聴きに出かける。演奏は中村直樹(怒鈴) 為藤圭 為藤美佳。楽器は陶磁器製の太鼓とのこと。

 ガイヤドラムとは、北アフリカ・中近東一帯の民族楽器ダルブカをヒントに、演奏者が焼いた陶器の胴体に皮を張って作った創作太鼓との説明があって演奏開始。

 低い音色で始まった演奏は次第に室内に響き、こころが浮き立っていく。子供の体がリズムに合わせて小さく揺れている。

 演奏終了後は太鼓演奏の指導、高低、強弱の表現の仕方について学ぶ。ひとわたりの練習後ひとりづつ自分の感覚のまま太鼓の演奏。全員が終わって大きな拍手が起きた。

 この時期は開田高原産の野菜がうまい。何時もの農家に寄って数種を購入。トウモロコシは1週間ほどしてからとのこと。




 10・11日は雨 午前中は 保健休養地内の きまま文庫 での万華鏡制作講習会に。講師は 雁野清司さん。

 初日の初歩からはじまって2日目は中級の作品創り。筐体制作、ビーズ選択、完成品に仕上げると3つのテーブルに分かれて熱心に取り組む。夏休みの宿題制作の子供も数名いてにぎやかなこと。

 2時間ほどして早い人は作品完成。それぞれ出来たばかりの万華鏡を見せ合って会話がはずむ。みなさん満足のいく万華鏡ができたようだ。

 広げてあった材料を片付けた後はお茶をいただきながら諸々の話題に大きな笑い声が起こる。愉しい時間があっという間に過ぎ去った。

 午後はCDを聴きながら読書。コーヒーブレイクは開田の蕎麦で作ったそば饅頭。甘さを抑えた上品な味がこたえられない。


 12日 午前中は管理センターへ。用件終了後休養地住人数名の方と談笑。昼は予約した わらび野 で昼食。開田高原で採れた夏松茸を使用した 蒸松茸しんじょ、香りと食感に思わず美味いと。隣の席ではイワナの骨酒を楽しんで語らいがはずんでいる。

 食後 「まやギャラリー」に深沢誠太郎さんを訪れる。漆工芸 市松人形などを制作し個展をあちこちで開催されている。まやギャラリーは140年前に建てられた古民家に僅かに手を加えただけで利用されており、夏休みの時期には児童を対象に 自然塾遊びの学校 を開校している。古風な建物の中で説明を受けながらいくつかの作品を見せていただいた。

 帰り道 Caffe森の時間 に立ち寄る。生憎休日だったがご主人と出くわしたら、ゆっくりしていってくださいと味わい深いコーヒーをたててくれ、しばし話し込んだ。

 野菜をいくつか購入したがトウモロコシはまだない。雨が多く日照りが少ないので生育が悪く甘みが心配とのことだった。


 13日 ペルセウス流星群の出現のピークが未明の2〜3時、その前後にずれることも考慮して1時頃観察に出かける予定だったが土砂降りの雨、遅い就寝となった。朝は習慣になっているのか何時ものように5時過ぎには目覚めた。

 朝食後松本市立博物館に向かう。目的は「よみがえる!世界に誇る日本の至宝ー屏風絵複製にみるデジタル技術の粋」鑑賞だ。

 この企画展は 京都文化協会 と キャノン(発足のニュースリリース) キャノン(金閣寺の障壁画追加 ニュースリリース)が発足させた 文化財未来継承プロジェクト・愛称 綴プロジェクト が複製した屏風絵を展示・公開している。

 このプロジェクトは、国宝 重要文化財 海外に流失した文化財を未来へ継承するため、飛躍的に進歩したデジタル化による複製技術を活用し、高精細デジタル撮影と伝統工芸技術によって、3年間で15作品以上を複写することを目的にしているとの説明文があった。

 国内所蔵でも国宝のため公開されていないものや海外美術館所蔵のものなど9作品が展示されており、織田信長が上杉謙信に贈った 国宝で 狩野永徳筆の 洛中洛外図屏風 の複製もあった。NHKの大河ドラマ 天地人 ではこの複製屏風絵が使用されたそうな。

 帰りがけスタッフに質問をしたら、雑談中の人に直接尋ねてくださいと。お二人は先程京都から着いたところで14〜16日までギャラリートークと実演をする方だった。話を終えて立ち上がったら声がかかる。よろしかったら私服のままですが説明と実演をしますよと。

 写真右はこのプロジェクトの責任者 田辺幸次さん 写真左は金箔施工で箔工芸作家 裕人礫翔さん

 金箔のこと 経年変化の表現の仕方 糊の開発 などを丁寧に説明しながら作業をすすめてくださった。詳しいお話に引きこまれて時間が瞬く間に経過した。






 14日 早朝 保健休養地の近くに撮影にでかける。午前は読書。午後は木曾福島へ、地デジTVを購入、喫茶樹りんでせせらぎの音をききながら休憩。テレビは夕刻に着き設置。テレビテーブルの横幅が狭く、ステレオのスピーカーが置けなくなった。


 15日 開田高原保健休養地の夏祭り。住人が中心の物販店や飲食店のテントがたくさん並ぶ。自然観察会や子供向けの各種遊戯、夏休みの宿題の木工教室などでにぎやかだ。

 14時から16時までは休憩。夕刻から再開するも朝ほどの人出はない。景品が折りたたみ自転車のじゃんけん大会に続き、エレクトーンやジャズバンドなどの演奏、ハワイアンダンス、最後は景品が地デジでお楽しみのビンゴゲームだった。


 16日 午前は使用中のテレビテーブルを製作してもらったTさんと打ち合わせ。現在のテーブルをいかした方法の提案、9月末ごろに出来上がりますと。トーモロコシが採れると連絡あり。早速購入にいく。小粒だが2・3日太陽が照りつけたので甘みは例年並みとうれしそうな笑顔で話しかけてきた。明日は25本を予約とお願い。

 持ち帰ってすぐに茹でる。ベランダで食す。甘く美味い。通りがかったTさん親子にも勧める。直ぐに大皿に盛ってあったモロコシがなくなった。

 夕暮空に薄雲が僅かに。ステラ・シアターで今夜の開田高原の星空を調べる。遅い時間に天の川が御岳山方向から北東に流れる。まだ月明かりはない。テレビを見て時間をつぶし、22時を過ぎて九蔵峠に向かう。

 御岳山だけに雲がかかっている。残念だが白樺を入れて天の川の撮影開始。何時もは殆ど通らない車が通過する。遠くの車のライトもこの場所まで届き、カーブの関係で光がレンズの中に入り込む。明日は千葉まで運転するからと早々に撮影を中止した。

おりおりの熟年生活(開田春秋)