晩 秋 の 開 田 高 原

 立冬を2日後に控えた11月5日早朝5時過ぎに山小屋をでて、晩秋の開田高原へ。気温1℃
、手がすぐにかじかむ。空を見上げると濃紺のカンバスに星がまき散らされきらきらと輝き、ほぼ頭上にオリオンが並んでいる。

 久しぶりだから「木曽馬の里」から御岳山をみようと車を走らせる。車から降りると霜であたり一面が真っ白く見える。御岳山が赤焼けしそうかどうかと振り返って東の空を見上げた。

 まったく雲のない空に木星と金星が大きくさんぜんと光を放っていた。確か10日の夜明けにはその間に月が入って一直線に並ぶとか、新聞で読んだなぁと思い出した。

 6時20分頃御岳山頂が少し赤く変化した。周りのカメラマンの動きがあわただしくなり、今までしていた話し声が聞こえなくなって、シャッターの音がそれに代わった。

 左の最高峰から次第に右の峰にも赤みが入り、わずかに下にさがってくる。いままでなかった雲が横にたなびきはじめ、御岳山を一層ひきたてる。いつ見てもこの美しい光景に感激してしまう。

 一段落して後ろを振り返ると、霜の降りた唐松に陽が射しこんで、また一味違う趣だ。地上には霜柱が立ち、赤く紅葉したブルーベリーの葉は純白の霜で清楚に飾られていた。

 7時30分 満ち足りた気分で山小屋に向かう。途中ミズナラの落ち葉を敷きつめた敷地を写し、わが山小屋では残り少なくなったマイズルソウの真っ赤な実を撮影した。

 開田村は四季折々の美しさを愉しめる、まだまだ静かな高原だ。

撮影日 2004.11.5
撮影地 長野県木曽郡開田村 木曽馬の里 

おりおりの熟年生活(開田春秋)